「不公平だ」初勝利ならずも際立った佐々木朗希の“異質さ” 打たれた強打者クルーズも翻弄した「消えてなくなる魔球」

パイレーツ戦でしっかりとポテンシャルを発揮した佐々木。(C)Getty Images
またも白星はお預けとなった。
現地時間4月26日、ドジャースの佐々木朗希が本拠地でのパイレーツ戦に先発登板。5回2/3(93球)を投げ、被安打5、与四死球3、3失点、4奪三振で降板し、メジャー初勝利はまたも飾れなかった。
【動画】不公平さが際立つ 強打者クルーズを翻弄した佐々木朗希の「魔球」
この日はいきなり驚異的なパワーを見せつけられた。初回、パイレーツの先頭打者であるオニール・クルーズと対峙した佐々木は、初球に96.8マイル(約156キロ)の直球を外角高めに投じたのだが、これを強振されてセンターフェンスを越える本塁打とされた。
出鼻をくじかれた佐々木は、5回にも2失点を喫して降板となった。とはいえ、2回から4回までの3イニングではスコアボードに「0」を刻み、早い回で降板を余儀なくされていた以前よりもまとまった内容を披露したと言えよう。
とりわけ脚光が集まったのは、佐々木の「伝家の宝刀」とされるフォークだ。この日に奪った4奪三振は全てフォークを決め球としており、要所でパイレーツ打線を苦しめた。
特筆すべきは、その「異質」と言える球質。佐々木の直球は最大2364回転をしたのに対し、フォークは最大でも663回転のみ。つまり打者から見れば、視界から消えてなくなるように落ちている感覚だろう。その真っすぐとのギャップにパイレーツの打者たちが苦心したのは必然ではあった。