大船渡・佐々木投手、同じ高校生の目線からはどう見えている?星稜選手「奥川より回転数が多い気がする」
ギュルルルル!
ギュン!
なにも、おなかの調子が悪いわけではない。高校生で誰も投げたことがないスピードボールを音で表現したものだ。
大船渡高校(岩手)佐々木朗希投手(17=3年)が6日、奈良県内で行われたU18高校日本代表候補合宿の紅白戦で「163キロ」を計測した。大谷翔平(エンゼルス)が花巻東時代の12年に岩手県大会で記録した160キロを上回る、国内高校生最速記録を更新。プロ野球界を見ても、大谷が日本ハム時代の16年にマークした「165キロ」に次ぐ2位に相当する驚異的なスピードだ。
星稜奥川、創志学園西、横浜及川と「高校ビッグ4」と呼ばれながら、唯一の甲子園未経験。噂には名高い岩手の県立高校投手が、同世代トップクラスのメンバー相手にどれだけの投球ができるかが注目の的だった。ネット裏に駆けつけた日米12球団44人のスカウトの前で2回を投げ、6人全員三振のパーフェクト投球。25球のうち14球を投げた直球はすべて150キロ超。3球が160キロ超えと衝撃の内容だった。
試合後の佐々木は「すごく緊張して、変に力が入ってしまった。打たれるんじゃないかと思っていた。いつもテレビで見ている打者。しっかり抑えられたので、去年より成長したかなと。指にあまりかからず、捕手が構えたところにいかなかった。(手応えは)あまり…。スピードがすべてじゃないと思うけど、春の時点で(160キロを)出したいと思っていた。球速としてはよかったが、そんなに出ていたという感じがしない。まだベストの状態ではないので」と言うから、末恐ろしい。