「油断は禁物!」侍ジャパン、強化試合快勝も不安な「国際試合のワナ」
また打線では、2安打2打点の岡本和真には「やっぱり技術が高い」と称えており、村上にも「初見の投手もしっかり捕らえた。心強いね」との言葉を並べ、軸となる打者のパフォーマンスを評している。しかし、「日本はやりたい放題だったけど、(相手があえて)やらせているのか。わからないけど」とここでも警戒心を募らせていた。
加えて高木氏は「オーストラリアの少し気になる投手」として、ケント、ニューンボーン、ドーランという何れも失点を許さなかった3投手の名を挙げている。「(WBCで)こういうピッチャーが日本戦に投げたら、今日のようなスコアにはならないよ。今日は勝ったから喜ぶんじゃなくて、活きたデータとして採っておくといいよね」と来年3月の大会への見込みを語っていた。
また、今回の強化試合の結果を、栗山監督も「怖さが残った」と表現している。
日本代表は、翌日10日の2戦目も9-0のワンサイドゲームを展開。佐々木朗希が代表デビューを果たすなど大いに注目を集めたこの試合で日本は2試合連続の2桁安打など、連夜でオーストラリアを圧倒した。
しかし試合を終えた指揮官は以下の様に、この戦いを総括している。
「オーストラリアはこれからシーズンに入るので、多分来年やると全然違うチームのような、怖さというか、それが残りすぎた。勝つことはもちろんいいことではあるが、怖さ、不気味さはすごく残りましたね」
大勝とは裏腹に、球界OBや現監督のそれぞれが感じ取っていた国際試合独特の危険性。3度目の頂点を掴むためには、目先の勝利に一喜一憂している暇はなさそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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