サニブラウン優勝、世界選手権の代表に内定、まだまだ伸びしろ!
まだまだ伸びしろ
0秒14差の2位に敗れた桐生は「まだ力が足りなかった。(サニブラウン)ハキームの爆発力は今の日本人では1番すごい。本当は勝ちたかったけど、これだけ差があるということ」と脱帽。4位だった飯塚翔太(28)も「速いですね、やっぱり強い。雨上がりのコンディションだったのに…」。16年リオ五輪100メートル×4リレー銀メダルメンバー2人も認めるサニブラウンの圧倒的な強さだった。
伸びしろさえ感じさせた。滞在先の米国から20日に日本入り。国内で調整する日本選手にはない時差ボケと戦い、レースでは日本のピストルとタイミングが合わずに苦労した。決勝のリアクションタイム(反応速度)は、飯塚の次に遅い0秒154。もっとも速く反応した桐生の0秒129らに比べてかなり出遅れ「スタートで全然出られなかった。なんだかなぁ(笑)。アメリカでもっと速い選手と走ってきて、ここで自分の強さを見せられないようでは意味がない。うまくいかないのはいつも通りなので、焦らずしっかり加速できたのはよかった」と振り返った。
近年にないほど注目された一戦。観衆で埋め尽くされたスタンドは独特の緊張感と熱気に包まれ、5位の多田修平(23)が「周りを気にして、レースが怖い気持ちもあった。レースに集中できなかった」と敗因に挙げたほど。だがサニブラウンは「緊張はほとんどしなくなっちゃいました。(日本記録を出した)全米大学選手権はわりと緊張していたけど、むしろワクワクしている状態だった。自分がどんな走りをするかが大事」。隣を走った桐生についても「全然、気にしてなかったです。自分のレースができるように自分にだけ集中して、本当に自分との戦いだと思っている」と話した。
話しぶりも、ストライドの大きな走りも、スケールを感じさせる20歳。東京五輪への前哨戦で格の違いを見せ、1人だけ「世界レベル」を印象づけた。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]