秋山翔吾もサヨウナラ 西武ファンの癒えない心の傷 暗黒の「流出史」
Aさんは語気を強めます。
「秋山は2010年のドラフト3位で入団してから、所沢で必死に練習を重ねて頭角を現した生え抜きです。だから、西武に戻ってくると思ったんですが…。確かに理解はできるんです。秋山の性格から言って、自分が古巣に戻れば、若手が必死に奪おうとしている外野の枠をふさいでしまう。さらにはソフトバンクへ行って、古巣・西武と戦うのも気がひける。カープ入団はアタマではわかるんですよ。それでもね…。こんなにお別れが続くと、つらくてつらくて」
西武担当記者はここまで「流出」が続く背景を、こう解説します。
「地理的に遠いというのが一つあると思います。西武の主力級はほとんど、家は都心にありますから、通うのが本当に大変(笑)。あとは夏場の暑さ。ある捕手は『試合後には3キロ痩せている』と証言するぐらいです。親会社にもコロナ禍のダメージがあるので、条件面でもそうそう大盤振る舞いはできない。でも誰かが抜ければ誰かが育つのがライオンズの伝統。若手の成長を見守るしかありませんよ」
サヨナラは別れの言葉じゃなくて、再び会うまでの遠い約束--。
いつか指導者として、秋山が再び西武のユニホームに袖を通す可能性もゼロではありません。
「秋山は俺達が育てた」という誇りを胸に、西武ファンには一日も早く立ち直ってほしいものです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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