悔やんだ“歴史的な勝利”に見た「投手・大谷」の進化 「調子が悪くても上手く切り抜ける」投球とは

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 たしかに97球も要した。それでも以前まで繰り返していた四球から乱れる場面はなかった。さらに途中で軸となるボールを変化させた投球は「投手・大谷」の進化を感じずにはいられない。打席内でボールを目の当たりにしたジャイアンツのベテラン野手ブランドン・クロフォードは、こう語っている。

「オオタニはあれだけ調子が悪くても上手く切り抜けていた。重要な場面では狙った位置に投げられていたし、僕らの攻撃のリズムを崩し続けた。スイーパーや速球を混ぜ合わせてね。的を絞らせてくれなかったから得点圏に走者がいる場面でも多くのことができなかった」

 味方の援護点もあって、苦心しながら何とか掴んだ“歴史的”な10勝目。マスクを被った女房役マット・サイスが「あれこそエースだ」と振り返った大谷のパフォーマンスは、依然としてサイ・ヤング賞候補に挙げられるハイレベルさがうかがえるものだった。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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