悔やんだ“歴史的な勝利”に見た「投手・大谷」の進化 「調子が悪くても上手く切り抜ける」投球とは

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疲労が蓄積しているなかでのマウンドとなった大谷。そのなかで彼が見せた投球術はレベルの高さを感じさせるものになった。(C)Getty Images

 大谷翔平(エンゼルス)が続ける二刀流の凄みを改めて知らしめる日となった。

 現地8月9日に本拠地で行われたジャイアンツ戦で大谷が「2番・指名打者兼投手」で先発登板。6回(97球)を投げて、被安打3、1失点と好投。メジャー史上初の2年連続での「2桁勝利&2桁本塁打」をやってのけた。

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 2回に犠牲フライで失点しながらも要所を締める粘りの投球を見せた大谷。ただ、試合後に「なんとか6回まで投げたっていうような感じではある」と疲労の影響を語った当人は「終始自分の状態というか、そこにあまり納得いってなかった」と吐露。大記録の達成よりも投球内容を悔やんだ。

 では、実際に大谷が悔やんだ投球を相手はどう見ていたのか。試合後に地元局『NBC Sports Bay Area』の取材に応じたゲーブ・キャプラー監督は「序盤は我々が粘れていたと思ったし、いいスイングもできていた」と自軍の攻撃を称えつつ、「しかし、最終的には抑え込まれた。彼は決して調子が良くない日でもピンチを切り抜ける術を見つけ出すのが本当に優れている」と称えた。

 48歳の敵将が唸るのも無理はないだろう。この日の大谷は、スイーパーを軸にしたスタイルで臨んだ序盤から3回まで立て続けに出塁を許す苦しい内容が続いた。しかし、徐々に4シーム主体の投球に変えていった4回からは3イニング連続で三者凡退に抑えていた。

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