日本では規定打席到達は一度もなかった、大谷翔平の常軌を逸した規定投球回&規定打席のダブル到達

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(C)Getty Images

 エンゼルス・大谷翔平が本格的な投打二刀流のシーズンを完走させた。レギュラーシーズン最終戦となった5日のアスレチックス戦に先発して、5回1安打1失点。9敗目を喫したが、1回を終えた時点で今季の規定投球回(162回)に到達した。既に8月下旬に規定打席(502打席)に達しており、史上初の規定投球回&規定打席のダブル到達を成し遂げた。

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 昨年は639打席に立ち、自身メジャー初の規定打席はクリアしていたが、投球回は130回1/3にとどまり、規定投球回には31回2/3も足りなかった。特に「投手」としての進化が目立ったメジャー5年目。それを裏付ける結果となった。

 大谷自身は規定投球回、規定打席について「本来はこだわりはない」と明かした。それでも「目指す数字なのか、やってみないと分からない。それが分かったのは、良かったかなと思います」と快挙達成についての感想を口にしたという。

 今季は8月に、昨年はあと1勝届かなかった1918年のベーブ・ルース(レッドソックス)以来、104年ぶり2度目となる2桁勝利&2桁本塁打を達成。それ以上に難しいダブル規定に、最終戦で届いてみせた。

 なおルースの1918年は第1次世界大戦の影響を受けてシーズンが大幅に短縮された。レッドソックスは126試合で、規定投球回は126、規定打席は390。投手として13勝を挙げたルースは166回1/3を投げて規定投球回はクリアしたが、11本塁打で本塁打王となった打撃では382打席で、規定にあと8打席足りなかった。規定投球回や規定打席といった概念は1950年代に定着したとされており、当時のルースたちがその数字を気にすることも一切なかったものと思われる。

 メジャーリーグの舞台において、ダブル規定到達という離れ業をやってのけた大谷。もっとも、NPB時代においてもダブル規定到達は夢の領域だったどころか、日本ハムでの5年間で規定打席に到達したことはただの一度もなかった。

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