中田電撃移籍で思い起こされる巨人への過去の無償トレードとは

タグ: , , 2021/8/20

 巨人は20日、同僚選手への暴力行為で無期限の出場停止処分を受けていた日本ハムの中田翔内野手を無償トレードで獲得したと発表した。

 中田は4日のエキシビション試合のDeNA戦前にベンチ裏で同僚選手へ暴行。試合には出場したが1回の打席のみで下げられ、球団から1、2軍の全試合の出場停止処分を科されていた。

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 日本ハムの栗山監督は16日にメディア対応し、日本ハムでの今季中の復帰は厳しいとの見方を示していた。「正直(今季の)このチームでは難しいかなとは思っている」と語り、移籍の可能性を示唆していた。

 子供たちに夢と希望を与え、模範となるべき存在であるプロ野球選手。ましてや日本ハムの顔ともいうべき存在の中田が犯した過ちは軽くはない。退団は決定的で、更正への道はNPB球団以外にしかないのではともみられていた。そこに救いの手をさしのべたのが巨人であり、原監督であった。

 今季中の復帰の道を探るにあたり、最大のネックだったのが3億4000万円と推定される今季年俸だ。引き受け手となる球団は、残る3カ月半分、推定約1億2000万円分の年俸を担保しなければならない。同一リーグを避けて、かつ今季優勝を争える位置におり、経済的にも余裕がある球団。簡単に考えただけでも引受先は限られていた。加えて布陣的にも巨人は助っ人スモークが家族が来日できないため退団し、一塁手が固定できていない状況。必然にも映る形で、巨人への無償トレードに落ち着いた。





 無償トレードとは移籍の際、選手交換や移籍金などが生じない形を指す。戦力外通告を受けた選手らが移ることが一般的。最近では2019年オフにソフトバンクの中田賢一投手が、阪神へ無償トレードで移った。若手が育っていたソフトバンクにおいては構想外だった中田賢が、他球団でならばまだ働き場はある。そういった両球団の思惑が合致。実際に中田賢は昨季、1軍で3試合に先発登板した。

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