衝撃の防御率ゼロ点台で際立つ哲学者ぶり 今永昇太の「平均以下の真っすぐ」がMLB打者に「異常」と言われるワケ

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堂々たる投球でカブスのエースと評されている今永。メジャー2年目の今季も「穴」を見られない。(C)Getty Images

「今のところ、哲学に狂いはなく、完璧だ」

 強力打線を前にも動じなかった。現地時間4月4日、カブスの今永昇太は、本拠地で行われたパドレス戦に先発登板。7回1/3(91球)を投げ、被弾打4、1失点、無四球、4奪三振の好投。今季開幕7戦無敗だった難敵から今季2勝目をマークした。

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 序盤2イニングを三者凡退で切り抜けた今永は、1点リードの3回2死からマルティン・マルドナードにソロ本塁打を被弾。一気に流れが傾くかと思われたが、そこから修正。5回には1死三塁のピンチを迎えたが、内野ゴロ2つで危なげなく切り抜け、パドレス打線に付け入る隙を与えず。最終的に8回途中で降板となったが、マウンドから降りる際には球場全体から万雷の拍手が送られた。

 今季のメジャーリーグで7イニング以上投げた先発投手はわずか15人。それを2度も達成したのに今永だけ。まだ開幕してまもなく、スモールサンプルにすぎないが、継投が重宝される現球界にあって、そのタフさは稀有。クレイグ・カウンセル監督が「ブルペンにも明らかに良い影響が出ている」と称賛するように、カブスにとって貴重な存在なのは間違いない。

 3先発で2勝、防御率0.98は圧巻の一語だ。まさに投げるたびに存在感を示している今永は、地元メディアでも「エース」として認知されている。カブスの試合中継を担っているスポーツ専門局『Marquee Sports Network』は、2年目のジンクスを感じさせない投球を続ける左腕を「投げる哲学者だ。彼の哲学は『打てないところに投げる』だ」と紹介。「今のところ、その哲学に狂いはなく、完璧だ」と激賞した。

 米球界の強打者たちをねじ伏せている今永。その投球において興味深いのは、決して目を見張るような剛速球を持っていない点だ。

 MLBの公式データサイト『Baseball Savant』によれば、今季の今永が投げる「直球」とされるボールの平均球速は92.3マイル(約148.5キロ)。これはメジャー平均(94マイル=約151.2キロ)を下回っており、純粋に考えれば、パワー不足のきらいはある。

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