アスレチックス入団の桐朋・森井翔太郎 学業補助金3900万円の尊い価値 高卒即メジャー加速へ
スポーツ紙のデスクはこう解説します。
「ドラフト前には各球団のスカウトが『〇〇は森井を強行指名するのでは』という噂も流れたりしましたが、ふたを開けてみたら無風でした。というのも、昨年のドラフトは例年に比べて逸材が少なく、上位で指名したのに入団拒否ともなれば、大切な上位の1枠をみすみす失うことになる。各球団とも桐朋サイドには念入りにMLB行きの意思が強固であると確かめた上で、指名を回避したと言われています」
その上で、今回の契約のポイントをこう語るのです。
「今回の契約では、学業補助金として25万ドル(約3900万円)が付いたんです。これは主に引退後、学業に就くことを奨励するためのお金です。つまり、米国の考え方では『大学はいつでも行けるし、いつでも学べる』というもの。日本球界の場合、有望選手に対する名門大学の口説き文句は『高卒即プロよりも、大学を出ておいた方が長い人生、絶対にトクだよ』だった。プロでの現役を終えてから大学に行っても遅くないという米国流の考え方は、日本の大学野球関係者にとって脅威でしょう」
森井は小学校から中学、高校と偏差値71とも言われる桐朋学園で学んだ秀才。それゆえの学業補助金でもありますが、今後も文武両道を目指すドラフト上位候補の高校生が現れた場合、今回の森井の決断は、大きな道標になると言えそうです。
尊い決断を経て、大志を胸に海を渡る高卒選手が増えることは、時代の流れ。もう止められないかもしれません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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