元PRIDE戦士が嫉妬&身震いした「RIZIN.30」、底知れぬ才能を感じたバケモノ級ファイターは?
久保選手の対応力と女子格闘技に注目
太田忍選手と久保優太選手の一戦は判定で太田選手が勝利しましたが、久保選手はMMA初参戦とは思えない、MMAのセンスを感じました。足の使い方や体の使い方が上手いので、太田選手でも仕留め切れなかった。久保選手はこれから戦うたびに強くなって素晴らしいMMAファイターになると思うので、とても楽しみです!勝者の太田選手はさすがのフィジカル、テクニックでした。テイクダウンに持っていく駆け引きやタイミング、距離感は王者の風格でしたね。太田選手はこれがMMA初勝利なので、これからもっとのびのびと戦えると思います。
昇侍選手と鈴木千裕選手はどちらもエンターテイナーで、入場から会場を沸かせてくれました。38歳と22歳のマッチアップでしたが、昇侍選手が1R20秒でTKO勝ち。多くの悔しい思いをして乗り越えてきた昇侍選手が、諦めないで勝利を掴み取る姿に心を打たれました。
浜崎朱加選と藤野恵実選手の女王対決も素晴らしかったですね。浜崎選手が判定勝ちとなりましたが、お互い切磋琢磨しながら女子格闘技を引っ張ってきた存在。お客さんがいなくてガラガラだった会場から、さいたまスーパーアリーナの舞台まで女子格闘技を引き上げてきました。感慨深いでしょうね。頑張れば報われるということを体現してくれたように感じました。第一試合で行われた「○ぱんちゃん璃奈vs百花●(判定)」のように、華や勢いのある若手選手も出てきているので、女子格闘技にますます注目ですね。
スポーツの力を実感した嫉妬するほど素晴らしい大会
全体を通して、格闘技って素晴らしいなと改めて思わせてくれた大会でした。実力が均衡したいいマッチメイクでしたね。エンターテイメント性もあり、すごくワクワクさせてもらいました。
僕は現役を引退して7年経ちますが、久しぶりに選手達に嫉妬しました。すごくキラキラ、ギラギラと輝いていて、羨ましかったです。このコロナ禍ですが、勇気を与えられるのがスポーツの力。それができるのって限られた人しかいないので、この場に立てている選手は羨ましいなって、久しぶりにジェラシーが湧いてきました。みんな輝いていて、悔しいけどありがとうって心の底から思いました。そのくらい、素晴らしい大会でした。
年末に行われるバンタム級トーナメントは、泥臭く勝ち上がってきた扇久保選手、新しい感性の持ち主の瀧澤選手、これからの格闘技界を引っ張っていく井上選手、今の時代を作っている朝倉選手による、プライドをかけた果し合いになります。猛者がひしめくバンタム級で頂点に立つ選手は誰なのか、今から楽しみです。
●10/28(木) 浅倉カンナ×並木月海オンライントークショー開催! RIZIN.31参戦後の浅倉カンナ選手や東京五輪銅メダリストの並木月海選手にオンラインで会える!
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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大山峻護(おおやま・しゅんご)
5歳で柔道を始め、全日本学生体重別選手権準優勝、世界学生選手権出場、全日本実業団個人選手権優勝という実績を持つ。2001年、プロの総合格闘家としてデビュー。同年、PRIDEに、2004年にはK-1・HERO‘Sにも参戦。2012年ロードFC初代ミドル級王座獲得。現在は、企業や学校を訪問し、トレーニング指導や講演活動を行なっている。著書に「科学的に証明された心が強くなる ストレッチ」(アスコム)。ビジネスマンのメンタルタフネスを高めていくための本「ビジネスエリートがやっているファイトネス~体と心を一気に整える方法~」(あさ出版)を出版。
大山峻護さんInstagram
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