大谷翔平が最終的に大切にしている「心地良さ」とは?
ただ、その後、彼のプレーやコメントを聞けば聞くほど、そこは敢えて技術的な部分を細かく語ることはせず、最善の準備を行ったうえで、最後の最後はその瞬間、瞬間の感覚、感性を最も重要視しているという彼なりのメッセージだと感じました。
彼が自分の納得のいくある程度の好結果が出た時は、「打席の『感じ』が良かった」「ボールを見る『感じ』が良かった」「投げている『感覚』が良かった」という言葉を使っていました。
200日以上のブランクが空く中で、マイナーでの調整出場を経ず、まさにぶっつけ本番、大リーグの舞台で、いきなり3番DHでの公式戦出場という日本でも考えられない復帰を果たした大谷翔平。
復帰後3戦目でヒットを二本放ち、安堵の表情を見せる中で感覚の良さを語った彼に恐ろしい程の凄みを感じました。そこに天性の適応力と心地良くプレーする為に徹底的な準備を行ってきた努力の結晶を垣間見ました。
『感じの良さ』
『心地の良さ』
を大切にする24歳。
大リーグ挑戦2年目、大谷翔平の感覚はさらに研ぎ澄まされるはずです。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文:田中大貴]
田中 大貴 (たなか・だいき)
1980年4月28日、兵庫県小野市生まれの38歳。小野高では2年から4番で打線の主軸を担った。巨人・高橋由伸監督にあこがれてか慶應義塾大学へ。4年春に3本塁打でタイトルを獲得。フジテレビ入社後は主に報道・情報番組とスポーツを担当。「とくダネ!」「すぽると!」ではバンクーバー五輪、第2回WBC、北京五輪野球アジア予選、リオ五輪キャスターなど様々なスポーツイベントを現地からリポートした。