今週末のWRCイープルラリーで水素エンジン搭載のトヨタGRヤリスがテストカーとして登場
6月の富士24時間レースに参戦したGRカローラH2(トヨタ提供)
6月に行われた富士24時間レースの参戦会見でトヨタの執行役員を務めるガズーレーシングカンパニーの佐藤恒治プレジデントは開発の進捗(しんちょく)状況について「富士登山になぞらえると、4合目くらいまで来ている」と説明した。
MIRAIのような水素燃料電池車と水素エンジン車では動力のコンセプトが異なる。燃料電池車は水素を空気中の酸素と科学反応させて電気を取り出し、発電した電気エネルギーを使ってモーターを回して走るが、水素エンジン車はガソリンと同じように水素を燃焼させてピストンを動かす内燃機関を搭載する。
電気自動車を重視していた欧州の自動車メーカーも近年、水素エンジンの開発に取り組みだしており、ロシアのウクライナ侵攻の影響でエネルギー事情が変わりつつあることも一因となっているという。
WRCも最高峰クラスが今季からハイブリッドエンジンを搭載する新規定「ラリー1」の車両に全面変更。それまでは純粋にガソリンエンジンの車両で争われており、F1や世界耐久選手権と同様に環境への配慮を意識したシリーズに改まった。
イープルラリーを走ることになる〝水素エンジン・ヤリス〟は世界的にも大いに注目を集めている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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