「日本で沢村賞が獲りたい」バウアーがNPB復帰を示唆か 米番組で無所属の今を語る「MLBで稼ぐチャンスはない」
母国内での自身に対する“逆風”は、当人もひしひしと感じている。ピネダ氏とのやり取りの中で「おそらく30球団の幹部たちがそれぞれ独自に『いや、彼には頼みたくない』と決めたんだろうね。じっくり考えてみると、それが唯一の論理的な答えだ」と言及。そして、こう続けている。
「ドジャースにいた当時、自分は4250万ドル(約65億8750万円)の年俸を得ていた。そして、私には高いレベルで投げることができる年数があと10年はあったと思うんだ。インフレを含めなければ、おそらく3億ドル(約465億円)か、4億ドル(約620億円)の収入を得られたとも思う。でも、今はそれだけの金を稼ぐチャンスはない。なぜかは分からない。ちょっと前まで、自分はリーグのどのチームも欲しがるトップFAだった。でも、いまや僕を欲しがる球団はゼロさ」
皮肉交じりに自身の置かれた立場を嘆くバウアー。ただ、MLB球団の交渉が捗らない現状を指をくわえて待ち続けるわけではない。「自分は競技者としての絶頂期の真っただ中にいるんだ」と続けた34歳は、今後のキャリアを展望した。
「ちょっとずつ衰え始める前に、あと3、4年は質の高い野球を続けられると思うんだ。だから競技として何かクールなことをしたい。そうだな、今は日本で沢村賞を獲得したい。それが僕のキャリアが終わる前にやりたいことの一つだ」
ふたたびNPBでの挑戦を示唆したバウアー。DeNAとの再契約を含めて日本での新キャリアは以前から囁かれていたが、本人が「沢村賞の獲得」を明言したことで移籍に向けた動きも本格化していくかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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