【UFC275】元RIZINライトヘビー級王者プロハースカがUFC3戦目で王座挑戦 “世界のTK”はこう見る!

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グローヴァー・テイシェイラ/Getty Images

――ただ、スタンドではそれだけの強さを発揮するプロハースカですが、王者テイシェイラは打撃ももちろんできる上でのグラウンドの達人のような選手です。
「そうなんですよね。テイシェイラに組み付かれてコントロールされたら、誰も抜け出せないんじゃないか、というくらいの技術を持っていますからね。だからテイシェイラの方は相手がプロハースカだからといって、何か奇策を練ったりはしないと思うんですよ。これまでと同様に“自分のやるべきことをまっとうするだけ”という試合をすると思います。ただ、動き回るプロハースカをテイシェイラがどう捕まえるかでしょうね。」

――先ほどの話でもありましたが、プロハースカはこの階級屈指のフットワークを誇るわけですからね。
「テイシェイラは右フックを振ってすぐにタックルに切り替える連続技が、勝利につなげる大きな武器としてありますけど。それを仕掛けるためには、触れられる距離に詰めなければいけない。でも、単純にリーチの長さでもプロハースカが10cm上回っているので、どこをどうプレッシャーかけていくかが、ひとつ大きなポイントになるでしょうね。
触ろうとしてもその前に打撃をもらうかもしれないし、ステップでかわされてるかもしれない。そういう中で、どうグラウンドに持ち込んでいくか。テイシェイラが自分の得意な体勢に入ることができたら、プロハースカだろうが誰であろうが勝てると思うんですよ。だから、そこに持ち込めるかどうか。本当にそこだと思うんですよね。」

――UFCライト級はジョン・ジョーンズが長期政権を築いたあと戦国時代が続いていますが、ここで完成度の高い王者であるテイシェイラを破るようなことになれば、『プロハースカ時代』が来るかもしれないですね。
「その可能性はありますね。プロハースカはRIZINでもうまくステップを使っていましたけど、UFCに来てからはさらにオクタゴンを広く使う動きを見せているので、まだ攻略の仕方が見えてきてない部分があるんですよ。ただ、ひとつ懸念するならば、あれだけ動き回るので、5ラウンドあの動きができるのか? というのがあるんですよ。そこはちょっと未知数ですよね。」

――たしかにプロハースカは、現在10連続KO勝利を続けていますけど、長期戦になった場合どうなるのかをまだ見せたことがないです。
「そうなんですよ。さっき“プロハースカは、ドミニク・クルーズやTJ・ディラショーの重量級版”と言いましたけど、ドミニクやTJは61.2kg以下のバンタム級なので、動きが落ちないまま5ラウンド戦えますよね。でも、ライトヘビー級であの動きを5ラウンド続けるというのは、さすがに難しいんじゃないかな。」

――ライトヘビー級リミットは93kgですけど、試合当日は100kg超えてるでしょうからね。
「しかもフレームもデカいですから。フレームがでかいということは、自分の体を制御するための体への負担というのがすごく大きいはずなんですよ。ステップ切って、バッと体を止めようとするときなど、全身の筋肉を使わなきゃいけないので。」

――車で言えばトラックが急ハンドル、急ブレーキをかけるようなものでしょうからね。
「そうやって自分の体を制御していくだけで、だんだん疲労していくはずなんです。だからこそ、プロハースカがあの動きを5ラウンド続けられたら、本当にすごいことだと思います。」

――では、試合が長期戦に持ち込まれるのかどうかも注目ですね。
「やっぱり長期戦になればなるほどテイシェイラ有利になると思うんですよ。プロハースカの動きが鈍れば、テイシェイラのやりたいことがやりやすくなるわけなので。だから両者にとって試合時間というのも大きなポイントになるんじゃないかと思います。」

(聞き手・文/堀江ガンツ)





◆◆◆WOWOW『UFC -究極格闘技-』放送・配信スケジュール◆◆◆
『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC275 in シンガポール テイシェイラvsプロハースカ ライトヘビー級タイトルマッチ!』

6/12(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
(WOWOWオンデマンドで同時配信)

6/17(金)午前10:00[WOWOWライブ]※リピート
(WOWOWオンデマンドで同時配信)

【対戦カード】
ライトヘビー級タイトルマッチ/グローヴァー・テイシェイラ vs イリー・プロハースカ
女子フライ級タイトルマッチ/ヴァレンティーナ・シェフチェンコ vs タイラ・サントス
フライ級/ホジェリオ・ボントリン vs マネル・ケイプ

【収録日・収録場所】
2022年6月11日〈現地〉/シンガポール シンガポール・インドア・スタジアム

【出演】
解説:髙坂剛、堀江ガンツ
実況:高柳謙一
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