日本女子卓球界の勢力図が塗り替えられる?中国が強める張本美和への「警戒心」
中国は張本への警戒心を強めているようだ(C)Getty Images
2024年のパリオリンピック女子卓球の代表選考に大きな影響を与える『全農カップ大阪大会2023』が11月25日(土)、26日(日)の両日行われた。
この大会で最も注目されていたのは、大会実施前の段階でオリンピック代表選考ポイント2位の平野美宇(木下グループ)と、同3位の伊藤美誠(スターツ)の動向だった。二人の点差は24.5と僅差で、この大会の結果いかんでは平野と伊藤の順位が逆転する可能性があったためだ。ポイント云々以外にも、王者・早田ひな(日本生命)に両選手がどう挑むのかについても大いに注目を集めていたのだが、平野は長﨑美柚(木下グループ)に伊藤は張本美和(木下アカデミー)にそれぞれ準決勝で敗退してしまった。
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中国の大手メディア『捜狐』では11月25日の記事でこの結果を紹介し、平野、伊藤ともに大きな落胆に見舞われたと報じた。中国国内での注目度では日本選手ナンバー1と言ってよい伊藤に関しては、敗戦後に涙を流したことまで伝えた。
この敗戦で二人は5-8位決定戦に回り、その初戦の直接対決で平野が伊藤を破った。最終順位は平野が6位、伊藤が7位で平野がポイント差を34.5にまで広げる結果となった。
そして11月26日にはこの大会で最大の波乱が起きた。優勝確実と思われていた早田を張本が決勝で破って優勝を果たしたのだ。この両選手の公式戦での対決は通算9度目で、今までの8回は全て早田がすべて勝利していたが、成長著しい張本が、ついに早田を上回った。早田にも「予感」はあったらしく、試合後には「負けるのも時間の問題だった。受け入れて、よりチャレンジャーの気持ちで、今度は張本に勝てるように向かっていきたい」とコメントを残した。