日本人投手最多の25イニング連続K 山本由伸の奪三振数が増えた理由と課題とは
快記録は、黒星とともに刻まれてしまった。オリックス・山本由伸投手が25日のソフトバンク戦で、日本人投手最長となる25イニング連続奪三振。その一方で試合自体は6回2失点で2敗目を喫した。
(C)ORIX Buffaloes
山本は7月26日の楽天戦3回から、連続奪三振を約1カ月間毎回続けていた。
その楽天戦は6回4失点6奪三振。続いて8月4日のロッテ戦が6回5失点9奪三振、11日のソフトバンク戦が5回5失点5奪三振、18日の西武戦が7回1失点12奪三振だった。ただしこの間、5試合に投げて1勝も手にできていない。
全ての試合で球数が100球を超えて、5試合平均6イニングちょうどでの降板。三振は奪うが、そのぶん球数も増えてしまい、長いイニングを投げ抜くことができていない。最下位に沈むチームの打線の援護も乏しく、ここまでわずか3勝と勝ち星が伸びていない。
ここまでリーグ断トツトップの77奪三振。防御率3・38は楽天・涌井に次ぐリーグ2位。三振を奪い、失点も最小限に抑える投球はできているのだが、胸張れるエースとなるためにはより長いイニングを一人で投げていくことが求められる。
なお連続イニング奪三振の日本プロ野球記録は、ソフトバンク・サファテが2015年に樹立した43イニング。次いで西武・張誌家が2002年に残した28イニングとなっている。ただサファテは全て救援、張も救援登板を含んでおり、全て先発投手としての連続イニング奪三振では山本の25イニングが新記録となる。