大谷翔平の新武器「シンカー」はなぜ打てない?日本一の投手コーチ佐藤義則が徹底分析!
大谷が一番自信を持っているボールはスライダーだ。ピッチングの組み立てとしては、そのスライダーで打ち取るためにシンカーを見せていく形になる。シンカーは多少高くても詰まるし、低かったらゴロになっていたので、今後も有効な選択肢になりそうだ。
加えて、投げているうちにピッチングのリズムを掴んでいったようで、試合序盤よりも中盤や後半の方が、フォームにも余裕を感じた。左の足で”ため”を作れている時はコントロールよく投げられていたし、後半になって腕が振れるようになると、さらに安定したようなイメージ。投げる”間”を作って、バッターの”様子”を見ながら投げる場面も結構あったので、今後も余裕を持ったピッチングができそうな雰囲気だ。
この試合で投げた111球のうち、ストライクは80球。ストライク率70パーセントというのは、ベースの上で勝負する大谷のピッチングができている証拠だ。以前はスライダーが曲がりすぎてボールになるケースがあったが、今回は大きく曲がるスライダーをあまり投げてない。カット系のスライダーをベースの上で動かしているので、ストライク率も上がったのだと思う。
今回8イニング投げたことで、シーズン規定投球回のクリアまで、あと26イニングに迫った。あと4試合投げれば足りる数字だ。監督の起用次第ではあるが、到達できると思うのでケガに気を付けて頑張ってほしい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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