大谷翔平が「ノーヒットノーラン」級の投球をできた理由は?日本一の投手コーチ佐藤義則氏が徹底分析!「もし8回に縦スラを投げていたら…」
私も長くピッチングに携わっているので経験してきたが、やっぱり試合前半と後半を同じ考え方で投げるとミスが出てくる。特に100球近くなってきたら、どうしてもピッチングの精度が落ちるもの。前半は曲がっていた球でも、後半になると確実に曲がりが悪くなる。
キャッチャーにも「前半の良いボールを投げていても、90球や100球を超えてきたら、同じイメージでバッターと対戦したら打たれる」という話をよくする。バッターは3打席目で慣れてきてる一方で、ピッチャーは球数を投げて疲れてきているわけだ。この違いを把握しておかないと、やはり打たれてしまう。
だから、スライダーが曲がらずにカットボールに近いくらいまで落ちていた8回に、その球で勝負したのは少し悔いが残る。あそこでもっといろんな球種を混ぜられたら、ノーヒットノーランもできたのではないか。もし9回まで行っていたら、「ノーヒットノーラン」と「規定投球回数クリア」という2つの偉業を同時に達成していたかもしれない。そうなったら、とてつもない盛り上がりだっただろう。
ただ、この試合で注文を付けるなら、本当にそこだけ。この試合で8イニングを投げた大谷は、「投打W規定クリア」まで「残り1イニング」のところまで来ている。もう目をつぶってもクリアできる段階だと思うので、最終戦での偉業達成に期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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