羽生結弦がスポーツ新聞を変えた 永遠の課題「オヤジジャーナルからの脱却」進む
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スポーツ新聞が歴史的転換を迎えています。
歴史の扉を開いたのは、一人の偉大なスーパーアスリート…羽生結弦さんです。
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スポーツ紙のベテラン記者は言います。
「東京だけで朝刊スポーツ紙は6紙ありますが、女性読者の獲得は各紙にとって長年の悲願でした。スポーツ紙といえば『オヤジが発信してオヤジが受信する』という意味から、時事芸人のプチ鹿島氏が『オヤジジャーナル』と評するなど、野球と競馬好きの中年男性がメインターゲットだったんです。それが現在、各紙ともに『羽生シフト』を敷き、それが即売増に結びついているんです」
プロに転向した羽生結弦さんを巡っては、各メディアともさらなる熱量を携え、その一挙手一投足を追いかけています。中でもスポーツ各紙の鼻息の荒さは異常です。
「各紙とも写真を大々的にフィーチャーした紙面展開や、担当記者のコラムなど独自性を売りものにしながら、バチバチのクオリティー勝負を展開しています。特にカメラマンはありえないサイズで商品化されるので、高いモチベーションで一瞬を捉えようと意気込んでいる。各紙ともフィギュア担当記者にはエース級を配置しています」(前述の記者)
しかし、スポーツ各紙とも編集局の上層部はプロ野球の取材経験でのし上がった男性ばかり。当初は羽生さんを大々的にフィーチャーすることに、誰もが乗り気だったわけではなかったとの声もあります。