突然の痛み!気を付けたい急性膵炎
[文:銀座血液検査ラボ -ketsuken-(https://ketsuken.jp/)]
急性膵炎という病気を聞いたことがありますか?
年々増え続けていると言われていて、特に男性に多い病気です。
急性膵炎は比較的軽症なものから、多臓器不全といって、心臓や肺、腎臓など重要な臓器が一度期に障害を受けるような、死に至ってしまう重症まで様々です。
医療技術が発達し、死亡率はかなり下がってきていますが、重症にならないうちに早期発見、早期治療が重要です。
膵臓は、どんな働きをしているでしょう?
一つは、血糖値を下げるホルモン(インスリン)や、血糖値を上げるホルモン(グルカゴン)を生産し、血糖をコントロールする働きです。
もう一つは、私たちが食べ物を食べた時の消化に必要な消化酵素を分泌することです。
胃や肝臓、腸などと同じように私たちのからだにとって非常に大切な役割を果たしているのですが、働きがあまり知られていない臓器とも言えます。
急性膵炎の原因とは?
急性膵炎の原因となることで一番多いのは、お酒の飲み過ぎです。
飲酒を続けていると、膵臓の分泌がアルコールによって刺激され、多量の膵液によって膵管の内圧が高くなり、膵炎が起こるという可能性と、アルコールそのものが体内で分解されるときに発生する物質が、膵臓の細胞を直接傷害する可能性があるのです。
次に多いとされているのは胆石です。肝臓でつくられる胆汁の通り道にできる結石ですが、この胆石が胆管の中を移動して、膵液の出口をふさいでしまうことで起こります。
急性膵炎の症状
・上腹部の強い痛み
・吐き気と嘔吐
・背中の痛み
・発熱
・食欲不振や膨満感
突然痛みが楽になる場合もありますが、時間とともに重症になることもあるので、上腹部が痛んだり、背中に痛みを感じる場合は早めに内科、消化器科を受診することをお勧めします。