男性の冷えに要注意!冷え改善にテストステロンの量が影響!?
低体温、低血圧、低代謝、3つの「低」に要注意
冷えやすい男性の特徴として、低体温・低血圧・低代謝の3つ「低」が挙げられます。
石原先生が作成した下記のチェックリストに、1つでも当てはまるものがあれば、冷えの可能性があるので、まずは自分の状態を確認してみましょう。
・平熱が36°C以下
・低血圧である
・やせ型
・食が細い
・汗をかきにくい
・エアコンが効いた部屋にいると手足が冷たくなる
・下痢や便秘によくなる
・胃がもたれやすい
・風邪をひきやすい
・寝付きが悪い、よく眠れない
・疲れやすい
・運動習慣がない
女性は“冷え”の感覚をわかっている方が多いですが、男性は“冷え”という自覚がなく、“寒い”と感じていることもあるようです。
男性ホルモン・テストステロンの量が冷えに影響
男性ホルモンのテストステロンには、血管を広げる物質をつくる酵素を活性化して血流を良くする働きがあります。これが不足していることが男性の冷えの原因のひとつと石原先生は考えているそうです。
やせ型の男性は筋肉量が少ないことで熱の産生が低下していますが、筋肉をつくるホルモンでもあるテストステロンの不足がここにも関係してきます。
さらに、長く続いたリモート生活で運動不足による筋肉の衰えも、体の冷えに大きく影響しています。
筋肉を増やすために重要なのはたんぱく質が豊富でバランスのいい食事と適度な運動ですが、テストステロンが少ない男性は、筋肉量が減りやすく増やしにくい特徴があるため、先にテストステロンを増やしておくことも大切です。
冷え対策にはマカが有効?亜鉛やアリシンが含まれる食材も
簡単にテストステロンを増やすには、アンデス原住民の間で民間伝承薬として滋養強壮に使われてきた「マカ」を取り入れるのもおすすめだと、石原先生はいいます。
「マカ=男性の精力剤」というイメージもありますが、近年では男女問わず、健康維持のために利用されています。マカが入った栄養ドリンクなどは手軽に続けることができるので、上手に活用するのもいいでしょう。
また、食事でテストステロンを増やすためには、亜鉛が含まれている、牡蠣・煮干し・しらす・赤身肉・レバーや、脂肪分が少ない肉・魚・卵などたんぱく質もしっかり摂ることが有効です。さらに、アリシンという血管を広げる物質が含まれるニンニク・タマネギも積極的に食べ、冷えの改善を目指しましょう。
スクワットとガッツポーズを毎日の習慣に
冷えを改善するためにおすすめの運動は、スクワットです。道具もいらず、すぐに始められるので、1日10回3セット行うのがおすすめです。
米国の大学の研究によると、ガッツポーズのようなポジティブな姿勢を取ることでテストステロンが増加することがわかっています。逆に体を縮こませたネガティブな姿勢ではテストステロンが減少してしまうため、デスクワークの合間にガッツポーズをするのを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
食事と運動、ガッツポーズとマカをこれまでの生活習慣に取り入れて、病気や不調の原因となる冷えを改善しましょう。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
石原 新菜(いしはら・にいな)先生 プロフィール
医師 イシハラクリニック副医院長
ヒポクラティック・サナトリウム副施設長。健康ソムリエ理事、ロングライフラボ理事。2006年帝京大学医学部卒業。現在父、石原結實のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたっている。クリニックでの診察のほか、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。日本温泉気候物理医学会会員。