今から気を付けたい 更年期に悩まされがちな夜間頻尿対策 知っておきたいポイントとは【薬剤師監修】
3.夜間頻尿の解消には漢方薬も役立つ
夜間頻尿の解消には、漢方薬の活用もおすすめです。実際に、泌尿器科などで自然由来の治療薬として漢方薬が処方されることがあります。
夜間頻尿には、「からだの水分代謝を整える」「膀胱の機能を正常化する」「ホルモンバランスの乱れを整える」「自律神経の乱れを整え、排尿のコントロールを改善する」といった働きのある生薬を含む漢方薬を選びます。
漢方薬は西洋薬と比べて、一般的に副作用が少ないともいわれています。根本からの体質改善を目指す人にもおすすめです。
<夜間頻尿におすすめの漢方薬>
・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
泌尿器系の働きを高めることで排尿困難や頻尿に働きかける漢方薬です。下半身の冷えや、足のむくみがある人におすすめです。
・清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
尿を作る働きを調整し、残尿感や頻尿に働きかける漢方薬です。胃腸が弱く疲れやすい人に向いています。
漢方薬は、体質に合うものを選ばないと、効果を感じられなかったり、副作用があらわれやすくなったりする場合があります。漢方薬を使う場合には、漢方の専門家に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインのサービスを利用してみるのもおすすめです。
4.朝まで熟睡して一日を元気に始めよう
夜間頻尿になると夜のトイレの回数が増えるだけでなく、睡眠不足や集中力の低下など、日中の生活にも影響します。
水分摂取のタイミングや量、むくみの解消など普段の生活のなかで取り組めることはたくさんあります。セルフケアで解消しない場合には、病院を受診するといいでしょう。
夜、トイレに起きることなく朝までしっかり熟睡して、元気な日々を送りましょう。
参考サイト
(※1)「夜間、何度も排尿で起きる」日本泌尿器科学会
https://www.urol.or.jp/public/symptom/03.html
(※2)「腹圧性尿失禁(stress urinary incontinence; SUI)」東京女子医科大学附属足立医療センター 骨盤底機能再建診療部
https://twmu-amc.jp/mce/prsurgery/type/1.html
(※3)「夜間頻尿」桜十字病院
https://www.sakurajyuji.or.jp/ambulatory/subject/nocturia/
[文:あんしん漢方]
【関連記事】イタチごっこはもう止めましょう…ミスマッチな喫煙室
<この記事を書いた人>あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。