やりすぎ注意! 極端なファスティングの落とし穴
「ファスティングダイエット」と呼ばれるようになって、かなりカジュアルな印象になった断食。ハリウッドセレブにも人気と聞くとやってみたくなるかもしれませんが、実はリスク(不確実性)も大きいのです。その危険性をRIZAP管理栄養士、小林真理さんに聞きました。
確かに手っ取り早く体重を減らすには、ファスティングは効果的かもしれません。しかし無理な食事制限はリバウンドしやすく、かえって太りやすい体をつくってしまうといいます。安易に始める前にファスティングのリスクを知っておきましょう。
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知っておきたいファスティングのリスク
ファスティング(断食)は一時的に手っ取り早く体重を減らしたいという方には効果的かもしれませんが、長期的に考えるとあまり有効とはいえません。その理由を見ていきましょう。
1.体への負担が大きい
ダイエット中の適正な食事量は、日常生活の基礎代謝量や運動量とのバランスを考慮する必要があり、極端な食事制限は体調を崩す原因になりかねません。例えば、しっかり運動されている方が断食をすると、エネルギー不足に陥り、トレーニングをする気力がなくなり、汗をかく爽快感も味わえなくなります。エネルギー不足を放置すれば、筋肉の分解が進み、抵抗力も落ちて、運動効果も減少してしまいます。
2.精神的ストレスも大きい
断食を成功させるためには、自分の生活サイクルや行動予定を考慮し、しっかりとプランニングする必要があります。しかし、日常生活にはお付き合いの会食や旅行、出張、入院などのイベントがあり、それらとの両立は意外と大変です。勢いで断食を始めてしまうと、実行できずに挫折やストレスにつながることも。ひいては自分自身への嫌悪感になることもあるのです。
3.継続と体型維持が難しい
高価なフードやサプリを使うファスティングは期間限定を前提としたものが多く、一定量を消費した時がファスティング期間終了です。翌日からの食事はどのようにすればよいのでしょう。食生活が元に戻れば、やがて体型も元にもどってしまいます。
4.いざ断食を開始しようとした際に、それを理由に食べてしまう
「明日からファスティングだから、今のうちにたくさん食べておこう」という発想になりませんか? これではせっかくの苦労も水の泡。断食終了後が恐ろしいですね。
ダイエットは一時的に痩せても意味がありません。体型をキープするためには、継続的に実行可能な食事法を実践する必要があります。食生活におけるストレスはダイエットに失敗する大きな原因の1つになります。くじけそうになったときに続けられるかどうかは、それが楽しく継続できる方法かどうか。食べない、という選択肢しかない極端な断食は失敗しやすいのです。