夜型の生活スタイルが健康に与える影響とは?
[文:フェムゾーンラボ(https://www.femzonelab.com/)]
※本記事は、医師による執筆記事です。
世の中には、早起きが得意という「朝型」の人もいれば、夜の方が集中できる「夜型」の人もいます。
しかし、テレビやスマートフォンなどといった娯楽や勉強・仕事などによって慢性的に睡眠不足が続いてしまうと、体に悪いことは言うまでもありません。
今回は、夜型の生活スタイルは健康にどのような影響をもたらすのか、また慢性的に睡眠不足が続く方への対策などを記述していきます。
朝型と夜型について
人間には朝型と夜型の2つのタイプがいます。朝型人間は、早朝にパッチリ目が覚めて夜はすぐ眠くなり、夜型人間は夜は遅くならないと眠くならず、朝もゆっくりでないと起きられません。
しかしどちらのタイプも、歳をとるにつれて各タイプの特徴は薄れてきます。若者は宵っ張りで朝寝坊、高齢者は、早朝に目がさめてしまい、夜はすぐ眠くなると思われがちですが、若者でも朝早く起きたほうが調子が良い人もいますし、高齢者でも宵っ張りの人もいます。しかし朝なかなか起きられなかった少年が、成人して少しは起きやすくなる傾向はあります。
「睡眠負債」は体調をより悪化させる?
さらに睡眠負債という概念があります。
夜型の人間が夜遅くまで起きていて、学校や会社に行くために朝早く起きると、睡眠時間不足になります。
例えば1日7時間がその人の最適睡眠時間なのにもかかわらず、平日は1日5時間しか眠れない場合、睡眠負債は1日2時間です。睡眠負債が大きくなると免疫力が低下して、体調が悪化し、能力も低下します。
この睡眠負債を休日に12時間眠ることで解消しようとすると、時差ボケのような状態になりかえって体調を悪化させると言われています。