夜型の生活スタイルが健康に与える影響とは?
社会は朝型の人が生活しやすいようにシステムが構築されている
ですから夜型の人は、昼過ぎから夜まで仕事をして朝ゆっくり起きるのが体に良いわけです。しかし人間には朝型の人が多いので、社会は朝型の人が生活しやすいようにシステムが構築されています。会社や学校は、午前8時30分までに集まって、午前9時から始業が多いのが現状です。
しかし最近はフレックスタイム制が導入されている会社も多くなっているので、夜型の人はこれを利用してゆっくり出社したほうがよいでしょう。
また食事時間なども、朝型人間が利用しやいような時間帯に飲食店は開いています。ですから夜型の人が規則正しく食事を摂ろうとすると、自炊や深夜開業の食堂を探すなどの努力が必要になります。
朝型の人でも夜型の人でも、労働時間は5~10時間くらいにして、食事の時間は固定して睡眠もきまった時間に6~8時間とるのが良いとされています。
「私はショートスリーパーだから3時間睡眠で大丈夫」という人がいますが、たいていはストレスをかけて眠っていない場合が多く、もうあと2時間眠れば、さらに能力が発揮できると言われています。
意識して日光に当たることが重要
最後に夜型の人が、朝型の人より気をつけなければならないことが、もう一つあります。
それは意識して日光にあたるということです。日光にあたると、体内でビタミンDが合成されます。そうすると感染症になりにくくなり、骨代謝もよい状態を保てます。さらに日光にあたってタンパク質をしっかり摂ると、メラトニンの合成もよくなります。
さらに成長ホルモンが一番でるのは、0時からの数時間とされています。この時間帯に睡眠しているほうが分泌がよくなるとされています。メラトニンや成長ホルモンは、抗加齢に影響していると言われていていますので、抗加齢という面からは夜型の人は昼過ぎでも良いので、しっかり外出して、日光をあびて、運動して眠気を起こし、早めに眠気が起こるように意識して生活したほうがよいでしょう。
[文:フェムゾーンラボ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】その不調、本当に夏バテ?男性更年期のシグナルである可能性も
【関連記事】男性更年期になりやすい人の共通点をご存じですか?今すぐ取り組める対策も
関口 由紀
神奈川県横浜市出身の医師。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本性機能学会認定専門医、日本排尿機能学会認定専門医、日本女性骨盤底医学会認定専門医、医学博士、経営学修士。女性医療クリニックLUNAグループの理事長、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員教授を務める。