月経を知れば生き方も変わる① ~「ただの生理痛」その考えは間違い~

タグ: , , , 2020/9/17

生理による不調は社会問題、経済損失6,800億円以上

Q :病院に行くのはハードルが高い。でも親にも友達にもなかなか相談しにくいという方、多いのではないでしょうか?

中村:「そうですね。生理やPMS、そしてPMDDは、女性の生き方にも大きな影響を与えることであり、性教育においても大切なことです。しかし、教育現場や家庭内では、なんとなく目を背けがちな話題になっています。『生理は毎月来るものだから仕方ない』と、自分自身もまわりも、あまり重く受け止めていなかったり、少しオーバーな表現かもしれませんが、命に関わる病気ではないから…と病院に行くことを躊躇したり。でも、生理やPMSで悩んでいる女性の方が人口の割合的には圧倒的に多いという事実があって、私は、その人たちを救いたいと思っています。
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近年、慢性的な不調の原因として、自律神経の乱れ、睡眠時間や質、食物アレルギーなどが知られるようになりました。中村先生が女性特有の現代病と表現した「生理」や「PMS」「PMDD」も、多くの女性が抱えている健康問題。さらに、生活習慣の変化、女性の社会進出、初経年齢の低下、出産回数の減少など、さまざまな背景・条件が重なり、女性特有の病気や罹患者数も増加傾向にあり、社会全体で考えるべき問題と言えます。ある調査では、医療費や労働損失額が6,800億円以上と算出されるほど、社会に与えている影響が大きいことが分かります。

「毎月のことだから…」「ただの生理だから…」と思って何かを我慢したり、諦めたりするのではなく、一度、心と体と向き合う時間をつくって、生理と向き合い、自分の状態を把握してみましょう。





※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません

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[文/構成:ココカラネクスト編集部]

医師 中村 葵(なかむら・あおい)

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国境なき医師団に憧れ医師を目指し、ザンビア、インドでボランティアや教育支援などを行う中で、避妊や家族計画、予防医療の分野に興味を持つ。その中で、日本においても避妊や性教育の分野で課題が多くあることを知り、2020年4月より、主に若い世代への性教育や避妊へのアクセス改善のため、ユースクリニックの概念を日本に広げるべく活動している。

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