野球によるケガを防ぐには?
「絶対これが正解」というものは無く、良い練習やフォーム等は人によって違います。
ですが、怪我を引き起こす原因となり得る事は共通します。
前述した『野球肩』『野球肘』の原因は、不足している事は補えますし、過度な事は制限が出来ます。
でも実はそれが一番難しい事なのかもしれません。
チーム内での競争が激しく練習・試合を休めない、ストレッチやトレーニングはやれば良いのは分かるが、何をどうすれば?何から始めればいいか分からない…など。
色々な理由で出来ていない方が多いですが、同様にそれを続けると最終的にどうなるかまで細かくイメージ出来ていない方も多いです。
怪我をする原因となる、
・肩関節、肋骨、肩甲骨、骨盤、股関節などの柔軟性不足
肩関節や股関節の柔軟性のチェックの仕方からご紹介します。
前腕の柔軟性チェック①
手のひらが上で手首を手前に引きます。
◯良い状態は肘が伸びていて、
×悪い状態は肘が曲がってしまいます。
前腕の柔軟性チェック②
手の甲が上で手首を手前に引きます。
◯良い状態は肘が伸びていて、
×悪い状態は肘が曲がってしまいます。
腕の柔軟性チェック①
手のひらを上にして小指側が上になる様に捻ります。
◯良い状態は肘が伸びていて、
×悪い状態は肘が曲がってしまいます。
肩関節の柔軟性チェック①
「前ならえ」の状態から親指を下に向けるように腕を捻ります。
◯良い状態は左右同じようになり、
×悪い方は上手く捻る事が出来ません。
肩関節の柔軟性チェック②
上向きで寝て、肘関節を90度の状態から床に近づけていきます。
◯良い状態は左右同じ、
×悪い方は曲がりません。
肩関節の柔軟性チェック③
うつ伏せの状態で両手を腰に置き、自然体で力を抜きます。
◯良い状態は図の様に左右差はなく、
×悪い方は床から浮いてしまいます。
肩関節の柔軟性チェック④
反対側の肩に手を置き、肩から手を離さない様に肘を上に上げていきます。
◯良い状態は図の様に上がり、
×悪い状態は上がりません。
肩関節の柔軟性チェック⑤
両肘をくっつけた状態から離さないように、そのまま上に上げていきます。
◯良い状態は肘が鼻の位置より上にいき、
×悪い状態は途中で肘が離れます。
股関節の柔軟性チェック①
力を抜いた状態で仰向けになります。
◯良い状態は図のように左右差はなく、
×悪い状態は左右差が出ます。
股関節の柔軟性チェック②
うつ伏せで膝は90度に曲げた状態で、外側に足を開いていきます。
◯良い状態は図のように左右差はなく、
×悪い方は開きにくく、左右差が生まれる。
以上のチェックで体の現状を知りましょう。
左右差が出過ぎている場合は注意が必要です。
肩関節、前腕、股関節の柔軟性をチェックしましたが、これからチェックした部位の負担を減らすストレッチを紹介します。
体幹の回旋ストレッチ
①図のように座り、胸の前に両手をつけたまま左右(②~③のよう)に捻ります。
体幹、股関節のストレッチ
①のように足を置きます。
②そのまま捻るように倒すと左の横側がストレッチされます。
③さらに手を前に出すようにすると、よりストレッチの効果が上がります。
股関節ストレッチ①
前後10回
左右10回
左右回旋5回ずつ
股関節ストレッチ②
左右10回ずつ
体幹ストレッチ
左右行って1回×5セット
肩甲骨可動域UPストレッチ①
両肘を床につけた状態で、上体を上下するようにして肩甲骨を寄せたり、開いたりして動かします。
この動きが硬いと肩関節に負担が増えてしまいます。
肩甲骨可動域UPストレッチ②
両手をつき、なるべく肘は曲げないようにして、大きく円を描くように回ります。
左右10回ずつが目安です。
いくつかストレッチをご紹介しましたが、ほんの一部であり、人によって必要なストレッチは違います。
野球という競技で必要な「ひねる」「ねじる」という動きを最低限出す為には必要なストレッチですので、無理のない範囲で行って下さい。
先程もあった
「正解は人によって違うが、間違いは共通する」
その中で私が思う正解とは、まずはその人に合った『正しいフォーム』が出来ているかという事です。
昔と違い、今では世の中に色々な情報が溢れています。
ですが自分に合っている情報を見つけ、正しく活用出来ている方は少ないように思えます。