辛い朝にサヨナラ!二日酔い防止につながる「ルーティン」を覚えよう
3.飲んだ後のセルフケア3つ
お酒を飲んだ後にもできるセルフケアについても以下にご紹介します。
3‐1.水分をしっかり摂る
お酒を飲んだ後は水分をしっかり摂るようにしましょう。アルコールは利尿作用があるため、飲みすぎることにより水分不足に陥ります。常温の水もしくは白湯を飲み、ゆっくりと胃腸を休めるようにしましょう。
3‐2.酔ったまま眠りにつかない
酔ったら眠くなるという方は多いでしょう。しかし、酔いが回ったまま眠りにつくのではなく、水分を摂ったりするなどして、ある程度酔いを醒ましてから寝るようにしましょう。また酔ったまま入浴すると、体が温まることで血液の循環が良くなり、さらにアルコールが全身に回ってしまう可能性もあります。転倒する危険性もあるため、飲酒後はさっとシャワーを浴びるなどにとどめておいたほうが良いでしょう。
3‐3.ビタミンB、ビタミンCを摂取する
アルコールの分解を助けるとされるビタミンB、ビタミンCを積極的に摂取することもおすすめです。ビタミンB、ビタミンCが含まれる食べ物としては、フルーツ、干し芋などが挙げられます。
4.飲みすぎや二日酔い対策には漢方もおすすめ
また、飲み過ぎ・二日酔いの症状には、漢方薬の服用もおすすめです。
二日酔いの原因としては、肝臓がアルコールを分解するときにでる有害物質のアセトアルデヒドを処理できないことが原因と考えられます。このアセトアルデヒドには、吐き気や頭痛などを引き起こす働きがあります。
二日酔いの改善には、「肝臓の機能を回復する」「アルコールの代謝をサポートする」「利尿作用によってアルコールを老廃物と一緒に排出する」に加え、「飲酒による水分バランスの乱れを整えて吐き気やむくみを改善する」を含む漢方薬を選びます。
また、「お酒を飲んだ後は顔がむくむ」「いつも体がだるくなる」という悩みを抱えている方にも、漢方薬は用いられています。飲み会の前に漢方薬を服用し、からだの中の老廃物を排出しましょう。
漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないとされています。
また、ひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、症状の根本改善、体質改善を目的としているという特徴もあります。
<飲み過ぎや二日酔い対策におすすめの漢方薬>
・五苓散(ごれいさん)(※2)
飲み過ぎによる二日酔いにおすすめの漢方薬です。水分代謝を整えることにより、むくみや頭痛、吐き気などを改善することができます。
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)(※3)
二日酔いや胃炎におすすめの漢方薬です。のぼせやほてりを抑えるほか、暴飲暴食により熱を生じ、炎症を起こした胃を休める働きもあります。
漢方にはさまざまな種類があるため、「どれを飲んだらいいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。自分に合った漢方薬を服用しなければ、思ったような効果が得られないどころか、副作用が生じてしまう恐れもあります。
インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるというのもおすすめです。
5.二日酔いはしっかり対策して楽しくお酒を飲もう
固形物の食事を摂る、水分をしっかり摂取するなど、楽しくお酒を飲むためには二日酔い対策をおこなうことが重要です。
胃腸や肝臓に負担をかけないよう、対策を忘れないようにしましょう。
<参考>
(※1)e-ヘルスネット「二日酔いのメカニズム」厚生労働省
(※2)くすりのしおり「JPS五苓散料エキス顆粒〔調剤用〕」くすりの適正使用協議会
(※3)くすりのしおり「オースギ黄連解毒湯エキスG」くすりの適正使用協議会
[文:あんしん漢方]
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医師 木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。