再生医療:そのメカニズムとメリットデメリット
-再生医療のメリットとデメリット-
<メリット>
ご本人の組織から採取される細胞を用いるので、薬物治療に見られる副作用がありません。また、細胞を採取する際も体に大きな傷をつける必要がないので、手術治療で避けられない出血、感染、疼痛のリスクが最小限で済みます。
再生医療は、体に負担のかからない低侵襲治療で大きな副作用のリスクがなく、変形性膝関節症を含めた様々な障害や疾患に対して効果が期待できる点、メリットの大きい医療技術と言えます。
<デメリット>
先端的な治療には避けられないことですが、十分なエビデンスが確立されていません。そのため、治療には試験的な要素を伴います。
大規模な二重盲検試験の実施には相当の時間を要するため保険適用になるのはまだかなり先になると見込まれます。
脂肪幹細胞による治療の限界
脂肪幹細胞を用いた治療は、難治性疾患に対する有望な治療として大変期待されるものですが、現在、研究段階にある新しい方法であり、安全性や治療効果を保証する十分な科学的論拠が得られていません。
治療についての同意は、医師からの説明や、治療方法、期待される効果、予想される副作用などを十分にご理解いただいた上で行ってください。
脂肪幹細胞による治療の副作用
多くの研究機関や治療施設から、脂肪幹細胞による治療の副作用は軽度であり、重篤な副作用はないことが報告されています。
しかし、新しい治療には予期せぬ副作用が起こりうる可能性は否定できません。
因果関係は確認されていませんが、他施設で幹細胞療法後に肺塞栓症が発症した事例があります。
当院では肺血栓塞栓症の診断、治療、予防に関するガイドラインに準拠した管理体制を取っています。
[記事提供:専門性を究めた医療部門が集結する総合医療|北青山Dクリニック]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません