リモートワークに雑談を
自然な雑談環境の演出がカギ
ある企業では、オンラインランチを開催しています。
小さな悩みや今日の出来事、ニュースの話などあえて雑談するために、一緒にランチをとるようにしているのです。仕事をしている時だと話しにくいことでも、リラックスした食事時なら話しやすくなるのは、確かに分かるような気がします。職場のオンライン飲み会だと、もっと砕けた環境にはなるでしょうが、そもそも飲み会にアレルギーを示すメンバーも少なくないことを考えると、ランチくらいがちょうどいいのかもしれません。
またWEB会議が終了した時、すぐに退出せずに雑談を促すのも有効なようです。
わざわざ雑談のためにテレビ会議を招集するのではカジュアルな感じが薄れます。あとの時間に余裕さえあれば、気軽なコミュニケーションが取れる空気感を演出できます。また会議の延長戦的に、 ちょっとした業務の相談がしやすくなります。
そして意外と多いのが、オンラインで繋ぎっぱなしというケースです。
「繋ぎっぱなしにしておくとオフィスにいる感覚とかなり近いので、ちょっとした相談もすぐしてくれます。特に若手は遠慮してしまうので、この方法で少しでも話しかけやすくしています」と、この取り組みを実施している企業の方が話してくれました。
ホンキのテレワーク
それにしても、「雑談」という(リアルな職場ではムダとさえ感じる)非生産的コミュニケーションが、リモートの課題に対する打開策のひとつであるとは。そして「職場の雑談をいかに活性化させるか」について真剣に議論する日が来るとは…。コロナの前は思いもよりませんでした。
とはいえ、この働き方がポストコロナおけるニューノーマル(新常態)となっていくのは間違いないとすれば、雑談だろうが何だろうが大真面目に試行錯誤しながら、この働き方を制していかねばなりません。
満員電車に乗らなくてすむ。最初は、そのくらいの軽い気持ちでウエルカムだったテレワークという働き方も、日常となっていくのであれば、そろそろ真剣に向き合う必要がでてきます。
[文:ツナグ働き方研究所]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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平賀充記(ひらが・あつのり)
ツナグ働き方研究所 所長
1988年リクルートフロムエー(現リクルートジョブズ)に入社。「FromA」「FromA_NAVI」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などリクルートの主要求人媒体の全国統括編集長を歴任。 2014年株式会社ツナグ・ソリューションズ取締役に就任。2015年ツナグ働き方研究所を設立、所長に就任。2019年よりツナググループ・ホールディングス エグゼクティブフェロー就任。著書に『非正規って言うな!』『サービス業の正しい働き方改革・アルバイトが辞めない職場の作り方』(クロスメディアマーケティング)、『パート・アルバイトの応募が殺到!神採用メソッド』(かんき出版)、『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)。