【スポーツメンタル】いい緊張感を作るには?
その上で、多くの人が気付かないものがあります。
それが、「練習での振る舞いかた」です。
いい緊張感をどうやって練習で作るか?
試合の時と同じような緊張感を練習でどう作っていくか?
練習視察を通じて私が一番に感じるのが、練習での振る舞い方を試合に近づける努力をしない人が意外に多いのかなと思っています。
そこで、ある事例があります。
あるプロバスケットボールチームにちょっとだけお邪魔した話です。
コーチの方から、「うちはフリースローでの得点率がとても低い」と相談を受けました。
平均にすると50%ほど。
いい選手の目安として80%と言われる世界でとても低い数値だったのです。
フリースローが決まらないので、せっかくファールを貰ってもなかなか自分たちでいい雰囲気を作れませんでした。
そもそも、雰囲気が良くないということで見学に行ったのですが突き詰めていくとフリースローの得点が問題だったとは驚きです。
そこで私が提案したのが、練習中に突然フリースローをするようにお願いしました。
その根拠に、フリースローが求められるシーンはゆったりと落ち着いた時ではなく、心拍数も上がって緊迫した場面でいる時だからです。
なので、全く似たような身体状況の中でフリースロー練習をしないと試合でも同じように決めることができないのです。
コーチも練習中に突然フリースローをさせるのが楽しくなったと後日話してくれました。
この練習習慣を続けてもらった結果、フリースローでの成功率が劇的に高まかっていきました。
なんと、75%近くまで平均値を上げることができました。
ちょっとした仕組みではあるのですが、多くの人が間違った練習をしていることが多々あります。
それ以外にも色々と効果的な練習方法があります。また別の機会にお伝えできればと思います。
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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一般社団法人日本スポーツメンタルコーチ協会
代表理事 鈴木颯人
1983年、イギリス生まれの東京育ち。7歳から野球を始め、高校は強豪校にスポーツ推薦で入学するも、結果を出せず挫折。大学卒業後の社会人生活では、多忙から心と体のバランスを崩し、休職を経験。
こうした生い立ちをもとに、脳と心の仕組みを学び、勝負所で力を発揮させるメソッド、スポーツメンタルコーチングを提唱。
プロアマ・有名無名を問わず、多くの競技のスポーツ選手のパフォーマンスを劇的にアップさせている。世界チャンピオン9名、全日本チャンピオン13名、ドラフト指名4名など実績多数。
アスリート以外にも、スポーツをがんばる子どもを持つ親御さんや指導者、先生を対象にした『1人で頑張る方を支えるオンラインコミュニティ・Space』を主催、運営。
『弱いメンタルに劇的に効くアスリートの言葉』『モチベーションを劇的に引き出す究極のメンタルコーチ術』など著書8冊累計10万部。