【スポーツメンタル】感情をコントロールする「感謝の気持ち」がパフォーマンスを高める

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[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]

 近年、スポーツ心理学の世界では、自分を厳しく律してコントロールする、いわゆる「自制心」よりも、「感情」にフォーカスしたメンタルコントロールが注目されています。多くの感情の中でも特に「感謝の気持ち」には、意外にもスポーツに打ち込むアスリートにとって多くのメリットがあることが報告されています。「感謝の気持ち」と「スポーツのパフォーマンス」。関係性があまりなさそうに思える2つの物事ですが、どのように機能するのでしょうか。今回のコラムではこれらの関係性を海外論文をもとに紹介していきます。

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私たちを司る「感情」の力

スポーツに打ち込むアスリートにとって、「コツコツと努力を積み重ねる姿勢」や「誘惑に負けずやり遂げる力」など、自分のメンタルをコントロールする自制心は非常に重要です。自制心が高い人ほど成功に近づくという事実は明らかでしょう。しかし、自制心というのは、脳の疲労が蓄積する夜などには弱体化してしまうのが欠点です。

「夜にSNSを見続けて夜更かししてしまった」「やらなくてはならないタスクがあるが、夜はやる気が出なく先延ばししてしまった」など、皆さんも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。人間が誘惑に抗える確率は50%とも言われているくらい、脳のリソースを使用する自制心は持続可能性が低いです。

そこで、近年のスポーツ心理学では自制心に頼るのではなく、自らの感情を使い、メンタルコントロールやスポーツパフォーマンスを高めていくアプローチが積極的に取られています。特にその感情の1つが「感謝」の気持ちです。

「感謝」の感情とスポーツパフォーマンス

感謝の気持ちとアスリートの関係性を調査したアメリカ・マサチューセッツ大学からの研究では興味深い関連性が示されています。

アメリカで 51 人の大学生アスリートを対象にして、自分が感謝している物事のリストを作成し、それぞれの項目になぜ感謝しているのかを考え、その回答をチームメイトと共有するという簡単なタスクを定期的に行いました。

実験前と後の1か月間での追跡調査が実施され、感情面でどのような変化が起きたのかを調査したところ、チームメイトや身近な人への感謝の感情が増加したのみではなく、スポーツへの満足度、社会的支援の認識(他人から支えられている感覚のことでストレスを軽減する力がある)なども時間の経過とともに大幅に改善されることが示されています。

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