【前編】「カード会社所属のユーチューバー」異色の道を歩む男がYouTube事業化にこだわった理由
一番怖いのは、「考えている間に他の誰かに先をこされてしまうこと」
そんな経緯があっての入社。入社後も変わらず成績を残し続けてきた。
その中で、現在のユーチューバーとしての活動を始めるきっかけとなったのは、社内で毎年行われていた、あるプログラムがきっかけだったという。
「社内で半年に一回、『SWITCH SAISON』という、社員が誰でも新規事業を提案できる機会があるんです。
当時僕は、既にYouTubeでカードを営業していて『これはいける』と思ったので、応募しました。
事前に実績があったほうが案が通ると思ったので、応募前からYouTubeで実際にカード営業していたんです。
事業化するためにプログラムに応募するにしても、何もネタがないのにやろうとしても『実績ないのに』と言われると思ったんです。だったら実績を作ってからプレゼンしようと。
ある意味、事前段階は実験ですよね。実験して『いけるな』という手応えを掴んでプレゼンに持っていく。そうすることで、会社の経営者側も事業化のイメージが湧くと思ったんです。
そういった実績があったので、そこを織り交ぜて提出しました」
書類選考での一次審査、管理職陣へのプレゼンとなる二次審査、そして経営陣への最終審査を経て、サイソン氏のYouTube事業が見事事業化へと繋がったという。
サイソン氏はこのように語る。
「この事業、絶対に通ると思っていました。仮に通らなかったとしても、『事業化しろ』と言われるまでやり続けていたと思います。これだけ実績出して収益も出ているのに、事業化しなくて良いんですか?って言っていたと思います。そのくらい自信はありましたね」
何故、ここまでしてYouTube事業の事業化へこだわり続けるのか。
そこには、昔から自身の中にあり続ける、こんな思いが隠されていた。
「僕、人がやっていることと同じことはしたくないなと思っています。10人同じことをやっていたら、僕は違うことをしたいなとか。
例えば、多数決をとるときも、大体の人が安全な方に手をあげる。でも僕は、そっちが僕の中での答えならばそっちに手を挙げますけど、ちょっとでも違うなと思ったら、例え皆と違う方でも、自分の思う方を選択していました。
僕が一番怖いのは、『考えている間に他の誰かに先をこされてしまうこと』なんです。
なので、カード会社の社員がYouTubeに出ることもそうで。
今現在、他のカード会社の社員がYouTubeに出るということは、一切やっていない。
これをやっていたら、「2番目」なんです。そうすると、「〇〇会社の真似をしているよね」ってなるんです。
なので、そうならないように、「やろうかな」と思った時には、もうスタートしていることが多いかもしれないですね。逆に、そうでないと次に進まないというか。
何事も、やってみないとわからないですからね」
常に「挑戦心」を持って挑み続けるサイソン氏。
後編では、現在行っているユーチューバー活動や、会社への思いについて紹介する。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]