時間の流れがますます速くなる2020年 その原因と対処法
3.時間経過高速化の影響
原因はさておくとして、このような時間経過の高速化が実際に起きていたとしたら、私たちの生き方にどう影響するかが重要です。
影響としては、潜在意識の世界では、より体験の密度が上がっていることがあるでしょう。
つまり、ボーッとしてるとあっという間に多くの小間が過ぎ去ってしまい、あまり印象に残らないということになりそうです。
体験を受け取り損ねるというか、せっかくの体験を無駄にしてしまうことになりかねません。
また、小間から小間への移動ルートは一本なわけではなく無数に分岐しているわけですが、これも今までみたいに無意識で過ごしていると、あっという間に蓋然性の高い流れに持っていかれてしまうでしょう。
つまり、現実が今までどおりのシナリオで勝手にどんどん進んでしまうということです。
いい流れに乗っている人はますますよくなるし、そうでない人はますますそうでなくなります。
ただ、いい流れにのっている人も、油断していると、ちょっとした間違いの影響があっという間に大きくなってしまうことには注意する必要があります。
4.留意点と対処法
もしそうなら、一番重要になるのはなんでしょうか。
上述の影響に対処するには以下のようなポイントがあると考えます。
○密度を増した体験からどのように感受するか。
○行きたい方へ行くためにどのような選択をするか。
両方に共通する大切な要素、それは「主体性」です。
自分の人生を自律、自発的に自分で決めていくことが今まで以上に重要になります。
言い換えると、流されて、ボーッとして生きていてはまずい、ということです(そういう選択もありますが)。
このような大前提のもと、具体的に取り組んだ方がいいこととして、次の5つを挙げておきます。
(1)今ここにいる
スピリチュアルで、よく言われることですね。
むずかしいことは抜きにしても、考えに耽っていたり、上の空ではせっかく体験したことが身につかないのは明らかです。
マインドフルネスでいるという言い方もあります。
マインドフルネスの定義は、「今この瞬間の体験に心を集中させ、評価・判断をしないでありのままを観察すること」です。
コツは、自分の五感の感覚を意識すること、言語で確認すること(思考に耽ることではない)と言われます。
(2)目的地をより意識する
ありたい自分、実現したい未来、そうした目標なり目的地なりが意識から抜けてしまうと、途端に流されやすくなります。
ですから、自分がどちらに向かっていくのか、どうなっていきたいのかを、短い頻度で確認するのがよいかと思います。
以前であれば、一週間ごとでもよかったかもしれませんが、今だと一週間でかなりずれてしまいそうです。
できれば毎日見直す方がいいかもしれません。
ちなみに、未来をあれこれ考えすぎて、今にいなくなるのは本末転倒です。
方向を定めたら、今に意識を戻して、今取り組んでいることにしっかり注力することが大切です。
(3)感受性を高める
体験から得られるものをしっかり受け取るうえで、感受性はとても大切です。
感情や物の見方など心が閉じていては、体験から十分に学びを得ることはできません。
また、自分がどこに向かっているかも、口で言うほどわかりやすくはありません。
自分の内面との対話を通じて、感覚で掴み取るしかないのが実際のところです。
このように、感受性が成否をわけるといっても言い過ぎではないのです。
(4)手放す
感受性を高める上で、不要なものを手放すことが欠かせません。
今の自分にとって要らないもので溢れかえる雑駁な環境で感受性を磨くことはできません。
自分を研ぎ澄まして自分の本質や大切にしているものだけを残すことは、自ずと向かうべき方向へ進路をとることにもつながります。
(5)がんばらない
これまで書いてきたとおり、現状が油断のならないかなり厳しい環境であることはたしかです。
ですが、だからといって、がんばろうという意識は様々な弊害をもたらします。
がんばると、真面目な人ほど、どうしても無理をしてしまいがちです。
無理は抑圧につながり、感受性を閉ざしてしまいます。
また旧来の価値を握り締めやすく、昔は必要だったけど今は要らなくなったものを柔軟に手放すこともできにくくなります。
必要なことはやるけど、がんばらず無理をしないで淡々とやることは可能です。