子どもの幸せを願うなら教えるべき「母の教え」 とは
不自由さの裏にあるメリット
そうやって何かに縛られていれば、言い訳ができます。
「だってそう言われたんだもん」と自分を見つめる必要も責任をとる必要も無くなります。
だから本当は自分の無力さを認めたり、向き合うことから逃げたりしたかったのです。その代わりに自由な人生を諦めました。
そうすれば自分に内在する自己否定感も感じなくてすむからです。これは縛られることの最大のメリットだったと思います。それでも顕在的には縛られない自由な人生を望みました。
そして自分の内面を見つめるうちに、自分から見えないように隠していた自己否定感、逃げに気がつくことになりました。自分への隠し事はそう長くは続かないようです。
人生を縛るのは誰か
「好きなことを仕事にしなさい」と言われて、そうしなければと思ったのは自己否定感を抱えた私です。褒められて、その褒め言葉に縛られることを選んだのも私です。
そう考えると私の人生を縛っていたの母ではなく、私だったのです。
しかも、母の教えも、全く同意することがなければ受け入れることはなかったと思います。私の中にも同じ感覚や考えがあるからこそ、それを受け入れて囚われてしまいました。そう考えると実は呪縛も自分らしさの一部だったりするわけです。なんだかどうしようもない感じですね。
こんな話を聞くと、「じゃあ、親は子どもに何も言えないじゃん!」「できることなくない?」って思いませんか。そうです。何を言っても、どう接しても、それをどう受け取るかは子ども次第です。ここからはどんなサポートができるのか、私が自由になった経験を振り返って書いていこうと思います。
自由な人生へのサポート
呪縛は自己否定感から生まれます。だから自己否定感は少ない状態でいられることが呪縛を生まない状態と言えます。自己否定感は親から子へ連鎖していきます。だから親が自分自身の自己否定感をケアしていることは非常に重要です。
自己否定感はバーストラウマやインナーチャイルドから生まれます。それらを癒すことは親から子への自己否定の連鎖を止めることに役立ちます。
癒し方はどのくらい深いレベルのものを癒すかによって様々です。ヒーリングや瞑想などの非言語のツールは深い部分を癒すし、心理学的アプローチは比較的浅い部分から自力でアプローチすることができます。体からのアプローチもあります。
呪縛への特効薬
自己否定感が少ない状態は大前提なのですが、ただ自己否定感が少ないだけでは呪縛から自由になることはできません。
人はいろんなものから影響を受けて成長します。だからその影響をゼロにすることってむずかしいです。影響を受けたとしてもそれを呪縛にしない力が必要です。
人から影響を受けて、それが呪縛になってしまうのは、影響に振り回されてしまうからです。それに振り回されない状態を作るために必要なのは、様々な影響を受けながらも自分の人生をどうするか自分で選んでいく力です。
母の教えを受け入れるかどうかは自分が決める、自ら選ぶという発想が必要です。それは自分の人生を描くのは他でもない自分だとか、自分の人生を決めるのは自分だという主体性です。
子どもが周りの言葉や状況をどう受け取るかは周りにはコントロールしようがありません。でも主体性が子どもの中で育まれれば、子どもは自分の力で選び、自分の人生を自由に描くことができます。主体性を身につけた時、どんな教えも影響も、子どもの人生を縛ることはできません。
いちばんの母の教え
子どもが自由な人生を手に入れるために必要なのは、呪縛を与えないように、傷つけないように気をつけることよりも、主体性を育むためのサポートをすることです。
そのためにはまず大人が主体的に生きる場所に立ち、そのためにどんなことが重要か体験することが必要です。だから子どもの自由な人生をサポートすることは、他でもない自分の自由な人生をサポートするのと同じことなのだと思います。
そうやって自分を生きる背中こそ、子どもにとって母の教えとなるのかもしれません。
[文:一悟術|自分を縛りつけているものから解放され、思い描いた人生を生きる道(https://www.ichigojyutsu.com/)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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