明日、スグできる働き方改革
レジ係は座って接客を!
彼女の主張は至ってシンプルです。
レジ係は座って接客を、と。確かに立ったまま、ひたすら手速さを追求する今のスタイルでは、集中力は長くは持続できずに、2~3時間も働けば疲れ果てるのが当然です。彼女は、同じ主婦目線から、レジ係の大半を占めるパートの主婦が家に帰ると家事や育児といった本業に追われ、さらに疲れ果てる現実についても触れ、さらには、座って接客することで、体力に自信のない高齢者も楽に働けると指摘してくれています。彼女の住むスイスでは、どのスーパーでもレジ係は座っているとのこと。
まさに目からウロコではないですか。
「座ってできるレジ」というダイバーシティに配慮した働き方の提供で、メインターゲットである主婦層からの応募増はもちろん、今まであまり戦力化できてなかったシニアの採用も期待できます。そして、座って作業することで、明らかに生産性も向上するでしょう。
セルフレジもICチップも、もちろん未来のために頑張って実現していただきたいです。でも、その前に小売業の経営層のみなさん、明日にでも、レジに椅子をご用意いただけませんでしょうか。座ってできるレジ。おそらく今考えうる中で、人手不足解消と生産性向上に向けた最もシンプルで実効性のある「働き方改革」だと感じるのは僕だけでしょうか。
[文:ツナグ働き方研究所(https://tsuna-ken.com/)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
平賀充記(ひらが・あつのり)
ツナグ働き方研究所 所長
1988年リクルートフロムエー(現リクルートジョブズ)に入社。「FromA」「FromA_NAVI」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などリクルートの主要求人媒体の全国統括編集長を歴任。 2014年株式会社ツナグ・ソリューションズ取締役に就任。2015年ツナグ働き方研究所を設立、所長に就任。2019年よりツナググループ・ホールディングス エグゼクティブフェロー就任。著書に『非正規って言うな!』『サービス業の正しい働き方改革・アルバイトが辞めない職場の作り方』(クロスメディアマーケティング)、『パート・アルバイトの応募が殺到!神採用メソッド』(かんき出版)、『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)。