うつ病、ストレスで休職…一般企業はなぜ「コンディショニンググループ」を置かない?
病院に行く前に心と体を整える専門家が不在…うつ病になるケースも
当時パドレスの通訳兼コンディショニング補佐だった髙橋純一氏(左は大塚晶文投手)
J.T.(高橋純一)と申します。私のことを知らない方も多くいらっしゃると思うので、自己紹介させて頂きます。大学卒業後に渡米してメジャーリーグのパドレスで通訳兼コンディショニング補佐などを務めた後に、千葉ロッテマリーンズでコンディショニング・コーディネーターを務めて再び渡米。シカゴカブスで国際スカウトを経て、東京ヤクルトスワローズ、横浜DeNAベイスターズでコンディショニングコーチ、トレーナーとして活動してきました。昨年から「J.T. STRENGTH & CONDITIONING代表」の代表取締役社長として活動しています。
私が目指しているのはクライアントの身体だけでなく、心の意識を変えることです。重視するのは自分が心地よく自然体で動ける体づくり、機能改善。上半身と下半身、体の前後左右のバランスを整えれば心地よさを感じて快適に、機能的に過ごせます。人の体は十人十色。その人に合った適正体重も違います。
よく、「心技体」と言われますが、私は「体技心」だと考えています。自分の目指す体作りができれば生活も楽しくなるし、心も満たされる。「おれ凄いな」って自信も出る。プロ野球の世界に長くいましたが、一般企業に「コンディショニンググループ」の役割を置かないのが不思議に感じます。例えばビジネスマンがうつ病になったら、病院で医者に診てもらいますが、病院に行く前にパフォーマンスが取り戻せるように心と体を整える環境や専門分野のトレーナーがいない。病院に行った後もトレーナーがいないのでうつ病が再発する危険性が高まります。一人でも多くの方に「ストレングス&コンディショニング」の重要性、可能性を知ってもらい、理想の体で充実した人生を送る手助けをしていきたいと考えています。
私のトレーニング「J.T.メソッド」はジムに行かなければいけないわけでないですし、器具を使わない自重トレーニングが多いです。次回から「自然体」の身体を作る具体的なトレーニング方法、プロ野球、メジャーリーグで学んだ実体験を基に得た知識を紹介させて頂きます。
■編集部からのお知らせ
3月7日に発売の雑誌「CoCoKARAnext」では読売ジャイアンツ・菅野智之投手のインタビューの他、プロ野球選手に学ぶ仕事術などストレスフルな時期を乗り越える情報を掲載。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]
高橋 純一(たかはし・じゅんいち)
MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。