「商業的利用」高野連批判が拡大、鈴木長官、川渕氏、江本氏コメントetc.

タグ: , 2019/1/25

『野球部や部員の商業的な利用』なのか?

 この問題は昨年12月、高知市内の施設であった入場料500円のダンス発表会に、引退した3年生野球部部員が参加し、ユニホーム姿で踊るなどしたもの。甲子園での応援に対する感謝として参加したという。1200人の観客が集まったが、借りた会場施設の使用料や諸経費などを考えれば収益を求める「商業的利用」にはほど遠いと、一般的な感覚からすると推測できる。

 国民民主党の玉木雄一郎代表はもっと踏み込んでいる。「ホールの賃料のために500円とるダンス大会は『有料』だけど『非営利』ではないのか?それなら『野球部や部員の商業的な利用』には当たらないのでは。とにかく、こんな硬直的な対応をするより、高野連はもっと本質的な改革に取り組むべき」。

 高知商OBの野球評論家・江本孟紀氏は「人としての恩義や礼儀を大切にすることは高校野球の売りのはず。金目的でないことは一目でわかるのに、その判断もつかないのか。こんなケースはいくらでもあるはずで学生野球憲章に問題がある」。

「学生野球憲章」時代錯誤の条項があったら、見直す必要がある

 一方、今回の問題点について、竹中雅彦事務局長は「野球部長がダンス同好会の顧問を兼ねており責任者。有料イベントなので商業的利用にあたるということです」と説明し、野球部長の謹慎処分などを検討している。

 甲子園で応援してくれたお返しをした野球部員とチアリーダーは、処分の対象を言い渡されてどんな気持ちになっただろうか。「大人のルール」でしばり、背景にある高校生の思いには目を向けていない。固定観念にとらわれず、人の思いをくんだ柔軟性があれば、今回のような大騒動にはならなかった。

 球界改革を訴えるDeNA筒香嘉智選手の言葉が象徴的だ。「多くの指導者は自分が経験したことばかり言っている。時代は変化している。頭の中を常にアップデートしていかないと、子どもたちの将来は守れない」。

 高野連が順守する学生野球憲章も制定されて70年近くたつ。時代錯誤の条項があったら、見直す必要がある。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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