ナッジ理論は禁煙に使えるか?
健康に無関心な人たちに、たばこを止めることで医療費削減云々の経済効果を説いても無駄な努力。けど健康格差は経済格差が一因とされており、低所得者層に喫煙者の割合が高いのも事実です。(*3)
さらに、最近は受動喫煙対策の一環として、巷に禁煙エリアが広がった。中には国の規制よりもレベルの高い禁煙を条例化している自治体もある。しかし喫煙所が撤去されたことで、たばこ難民によるポイ捨てなど、マナー違反がにわかに問題になっているらしい。(*4)
だからと言って、喫煙所を増やすのだけは止めて下さい。ニコチンの害を被る前に、あのニオイを嗅がされるだけでも耐えられない。都心のSS駅改札を出た、宝くじ売り場正面に喫煙所がある。いつもそこに差し掛かると不快な思いに駆られている私です。そんな不衛生な場所が増えてしまうのか!?ご勘弁願うのです。
ナッジは経済的に有効と言える側面もある。たばこの税収は先細りしているにも拘らず、医療費の総額は高止まりしています。
だから『不健康ポイント』の創設を思い付いた。だけど単なる安直な発想で終わってしまうのか?将来的に人間が嫌がる、損失回避につながると思うのですけどね。
その場その時の欲求(得)と、将来待ち構えている健康被害(損)のどちらを採るか?
損得勘定から禁煙を促がしても効き目はない。喫煙者は「得」を優先順位の上位に置く性分でしょう。
ナッジの発想に基づいた禁煙対策を一緒に考案してみませんか?
【出典】
(*1)厚生労働省 eヘルスネット ナッジとは
(*2)日本健康マスター検定 公式テキスト 100年ヘルスケアバイブルⅡ
行動経済学の応用で効果的な行動変容を促す
(*3)健検公式テキスト増補改訂第二版 所得による健康格差
(*4)2024年8月29日Newsweek
[文:健康わくわくサイト]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】自覚症状が無くても尿は気づいてる。健康診断で早期発見・早期治療
株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸
幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。