職場に嫌いな人がいてストレス…対処法は?
物事や人に対する捉え方は「習慣」によるところが大きい
臨床心理士の深瀬と申します。企業研修、職場環境改善などを中心に活動しています。今回は「職場に嫌いな人がいた時の対処法」をご紹介します。皆さんの参考にしていただければ幸いです。
職場で自分が嫌悪感を抱いたり、不快に感じたりする人がいる場合、どのように対処したらよいでしょうか。一つの方法として、相手に対して評価できる点を探すという方法があります。例えば、「言葉がきついから、あの人のことは嫌い」と思う人がいたら、「愛想は悪いけれど仕事は早くて正確にこなす」、「仕事のことで質問すればきちんと答えてくれる」などの点を見つけられるかもしれません。これは、一緒に仕事をする上では心強い点ですね。このように嫌いだと思っていた人に対して評価できる点をたくさん見つけることで、嫌悪感が消えることはよくあります。
また、自分から接する態度を変えることも大切です。自分が意識していなくても、「嫌いだな」と思うとそれが態度に出てしまいます。そうなると相手も嫌悪感を抱きます。その結果、コミュニケ―ションを取る機会が減り、関係がさらに悪化する恐れがあります。相手が不愛想でも、自分は明るく話しかけ誠実に対応していれば、そのうちに相手の態度が変わることは珍しくありません。
相手を変えるのは難しいことです。自分には自分の考え方や感じ方があるのと同じように、相手には相手の考え方、感じ方があります。相手の考え方を変えようとすれば、相手は不快感を覚えます。ですから、無理に相手を変えようとするよりも、「どのようにしたら付き合いやすくなるか」「仕事が進みやすくなるか」を考えて、自ら工夫することが大切です。
さらに、社外でのネットワークを作ることも有効です。社内の人間関係で辛い思いをしても、社外での交流があれば、そこで救われることは多いものです。それまで自分に無かった視点を得ることができる、励ましやサポートを得られるなどのメリットがあります。