ガリガリの体型で長距離マラソンは危険 病気にかかりやすいリスクとは

タグ: , 2018/7/5

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メタボになりそうでならないぐらいがちょうどいい


  東葛クリニック病院副院長の秋山と申します。専門は消化器外科です。3回目の今回はお勧めの運動について綴らせて頂きます。

 前回もお話させて頂きましたが、BMI(ボディマス指数 体重÷身長÷身長)が18.5未満の痩せている人は、ぽっちゃりしている人の方より短命であるというデータが出ています。これは世界中のどの民族、文化圏の人にも共通して言えることです。BMIは22ぐらいが正常値とされていますが、世界全体では27前後、アジア人では24ぐらいの少しぽっちゃりとした体形の人の死亡率が低いというデータが出されています。

 日本人の80歳以上の高齢者は半分以上が低栄養状態の可能性があり、筋肉量が減少しています(この状態をサルコペニアといいます)。マラソンで長い距離を走り、食事をあまり取らないガリガリの体型の方がいますが、これは危険です。潜在的な低栄養状態でマラソンなどの運動をすると、その運動エネルギーはご自身の筋肉を燃やして賄うことになります。健康のために走っていたはずなのに、走れば走るほど筋肉量が減って不健康になってしまう場合があるのです。また、人間は病気(怪我・手術、感染症)の急性期には自身の筋肉をエネルギーに変えて戦います。さらに、筋肉量が減ると免疫力が低下することが分かっています。先のガリガリの高齢マラソンランナーの場合、肺炎などの感染症にかかると、免疫力が低下している上に、感染症に立ち向かうための兵糧が不足していますから、あっという間に死に至るということが起こり得るのです。筋肉は病気になり難くし、たとえ病気になったとしても早く治すために欠かせないものだったのです。筋肉を大切にしましょう。誤解のないように申し上げておきますが、痩せているのが良くないからと言って、もちろん太りすぎは良くありません。メタボリックシンドロームの状態では様々な生活習慣病にかかるリスクがあります。メタボになりそうでならないぐらいがちょうどいいと思います。

  どんなスポーツでも低栄養状態のまま自分の体に負荷をかけすぎると筋肉が削げ落ちてしまいます。大事なのは自分のペースでやり続けられること。1人でやるより集団で会話をしながらテニス、グランドゴルフなどゲーム性のあるスポーツに取り組んだ方が熱中しますし、楽しめるので長続きします。山登りも良いと思います。自然の中に身を置くことで気持ちも晴れやかになるようです。体と心のリフレッシュに繋がりますから、一石二鳥だと思います。

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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

秋山 和宏(あきやま・かずひろ)

医療法人財団松圓会 東葛クリニック病院 副院長・消化器外科部長
一般社団法人 「チーム医療フォーラム」 代表理事、多摩大学大学院 医療・介護ソリューション 研究所フェロー
<経歴>
90年  防衛医科大学校卒業
    東京女子医大消化器病センター外科勤務
99年  東葛クリニック病院(千葉県松戸市)外科勤務
07年  多摩大学大学院経営情報学研究科卒業
09年  現職

医学博士、MBA(経営学修士)、社会起業家
元日本外科学会専門医、元日本消化器外科学会専門医、
日本静脈経腸栄養学会学術評議員・代議員、日本褥瘡学会評議員
日本ウオーキング協会 ヘルスウオーキング指導士

<専門分野>
チーム医療、NST(栄養サポートチーム)、褥瘡
<著書>
「医療システムのモジュール化―アーキテクチャの発想による地域医療再生」(白桃書房)

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