免疫力アップだけではない、「みかん」の意外な効果を徹底解説 余ったみかんを簡単アレンジ!フォロワー30万人超、節約主婦インスタグラマーが「みかんレシピ」をご紹介
みかんは、ビタミンCが豊富で、お肌の健康や免疫力アップに効果があることで知られ、骨の健康に役立つ成分が多く含まれています。身近な果物ですが、実はあまり知られていない、みかんの意外な栄養成分やその効果をご紹介します。
ビタミンだけじゃない!意外と知られていない、みかんの栄養とは
みかんと言えば、ビタミンCが豊富な果物というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。実はみかんには「β-クリプトキサンチン」という、骨の健康に役立つ成分が含まれています。みかんに含まれている量はオレンジの約10倍と言われています。
農研機構果樹研究所の実験結果によれば、「β-クリプトキサンチン」を1日に3mg摂取すると健康効果が期待できるとのこと。みかん1個(約100g)には、1mg以上のβ-クリプトキサンチンが含まれているため、毎日3個のみかんを食べることが骨の健康に効果があると言えそうです。
2015年4月よりスタートした「機能性表示食品制度」において、生鮮食品で初めて表示が認められたのが、静岡県JAみっかびの「三ヶ日みかん」です。その後、静岡県のみかんでは、2016年11月にはJAとぴあ浜松の「とぴあミカン」、2017年3月にはJA清水の「清水のミカン」も機能性表示食品として届出ています。
女子中高生8割超!?ダイエットと骨の健康
骨は加齢とともに弱く脆くなり、この状態が続くと、骨粗しょう症という病気を引き起こします。骨粗しょう症とは、骨密度が低下してもろく折れやすくなる症状のこと。骨粗しょう症の患者数は約1,300万人、その8割近くが女性で、特に閉経後の女性に多いと言われてきました。しかし、近年、無理なダイエットや栄養不足により、若年層の女性や女子中高生にまで見られるようになってきています。過度な運動や誤った食事制限を行うことで、 ①卵巣の働きの低下による、女性ホルモンの分泌の減少、②運動不足や体重の減少に伴う骨への負荷の軽減、③栄養不足を引き起こすためであると考えられています。
順天堂大学女性スポーツ研究センターの調査によると、日本の女子中高生の8割超が無月経や骨粗しょう症のリスクを抱えていることが明らかになっています。「自分の体重や体形に不満がある」と回答した生徒は70%、そのうち、約2%の生徒が「疲労骨折の経験がある」「現在月経が止まっている」と回答しています。ダイエット願望が強く、無理なダイエットによって骨密度の低下や骨粗しょう症に陥る女子中高生が多くいると考えられています。
ママも要注意!顔のたるみは骨が原因!?
骨の健康は女子中高生と高齢者だけの問題ではありません。30代・40代の女性が多く悩む「顔のたるみ」も、顔の骨密度の減少が原因であると言われています。顔面骨密度が低下することで、骨の上に乗っている筋肉や脂肪、皮膚が下垂し、たるみを引き起こしています。アメリカの調査により、顔面骨密度は腰椎の骨密度よりも加齢による減少割合が大きく、40代で骨が痩せ始めることが分かっています。
毎日みかんを食べて、骨を健康に!
女性の骨密度は一般的に18歳頃にピークをむかえて、40代を過ぎると徐々に減る傾向にあります。そのため、10代のうちにできるだけ骨密度を増やし、成長期以降は、将来の骨密度減少に備えて骨密度を保っていくことが大切です。日本骨粗症学会「予防と治療ガイドライン2015年版食事指導」に骨粗しょう症の治療時推奨される食品としてビタミンが含まれる果物が挙げられており、みかんも効果的な果物の1つです。毎日みかんを食べて、家族みんなで骨の健康を目指しましょう!
【骨粗しょう症について教えていただきました!】
東京曳舟病院副院長 三浦邦久先生
1990年北里大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院第一外科で研修。97年から麻酔科・ペインクリニックへ転科し、順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座助手となる。2003年医学博士学位取得。04年順天堂大学医学部附属静岡病院ドクターヘリフライトドクター。06年江東病院麻酔科部長および順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座非常勤講師、08年同講座客員准教授。11年より現職および東京消防庁救急相談センター副医長。日本抗加齢学会専門医も務める。