冬に気をつけたい食中毒
食中毒は、菌などが発生しやすい梅雨や夏の間だけ注意すればいいと思っていませんか。実は、冬のほうが食中毒の発生件数は多いのです。冬場にはノロウイルスに代表されるウイルス性の食中毒が多発します。予防のための知識を身につけましょう。
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冬場の食中毒の大半はノロウイルス
冬場に発生する食中毒で最も多くを占めるのが、ノロウイルスによるものです。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は1年を通して発生しますが、特に秋から冬にかけて多発する傾向にあります。
ノロウイルスは乾燥や寒さに強いうえ、感染力も極めて強く、わずか10〜100個程度のウイルスが口に入っただけでも感染すると考えられています。人から人へとウイルスが伝わり、子どもから高齢者まで幅広い世代に感染・発症するため、集団感染を起こしやすいのが特徴です。
ノロウイルスに感染したときの症状は?
ノロウイルスは手指や食品などを介して口の中に入り、人の腸管で増殖します。1~2日間の潜伏期間を経たあとに、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が起こります。軽度の発熱や頭痛を伴う場合もあります。
ノロウイルスは細菌ではないので、抗生物質は効きません。現在、有効な抗ウイルス剤はなく、栄養や水分補給などの対症療法が行われます。
健康な人であれば1〜2日程度で自然に回復しますが、高齢者や幼児の場合は重症化するケースもあるので注意が必要です。
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