いよいよ東京五輪・ソフトボールが開幕! 初戦をコールド勝ちで飾った日本ソフトボール界のエース、上野の秘めた思いとは
21日、全競技に先立ってソフトボールの1次リーグとなる日本・オーストラリア戦(福島・あづま球場)が行われた。
日本はエースの上野由岐子投手(38)が先発。初回、先頭のコックスを投手への内野安打で出塁を許すと、一死から3四死球の押し出しで1点を与えるなど、不安定な立ち上がりとなった。しかしその裏、すぐさま日本チームの4番・山本に適時打が飛び出し、同点に追いつくと落ち着きを取り戻す。2回を三者凡退に打ち取ると、3回は三者連続三振を奪うなど、緩急あふれる投球術で圧巻の三振ショーを見せた。
このエースの気迫に打線も応える。3回には3番の内藤が勝ち越しの2ランを放つと、4回にも6番・藤田が左越え2ランをマーク。5回にも4番の山本がダメ押しとなるこの日3本目となる2ランを放ち、7点差がついたことでこの時点で8―1のコールド勝ち。記念すべき日本チームの初白星を飾ったのだ。
先発の上野は4回3分の1を投げ7奪三振1失点の力投。金メダルを獲得した2008年の北京五輪決勝以来、4717日ぶりとなる五輪勝利に貢献した。試合を振り返って「立ち上がりは丁寧にいこうと思いすぎて、ボール先行となり失点してしまい、本当に悔しかった。でもバックの皆が追いついてくれて、2回以降切り替えて投げられました」と笑顔。続けて、コロナ禍で開催された五輪、競技のトップバッターを飾る重圧に関してもこう語った。「今日は色々な思いもあっただけに、背負っているものをすべて受け止めることができた。楽しめています!」と充実の表情を浮かべたのだ。