不安や緊張を和らげるアクセプタント&コミットメントセラピー(ACT)とは?
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
結果を出したいアスリートの皆さんにとって、不安や緊張などの気分の高まりをうまくコントロールすることは非常に大切です。
しかし一方で、コントロールしようと思えば思うほど、「メンタルが安定しない」と感じる皆さんも多いのではないでしょうか。今回はそんなメンタルコントロールに悩むアスリート向けに近年、第三の認知行動療法として注目を集めるアクセプタント&コミットメントセラピー(ACT)を紹介していきます。
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アクセプタント&コミットメントセラピーとは
アクセプタント&コミットメントセラピー(Acceptant and Comittment Therapy)は今注目を集める第三の認知行動療法で、その頭文字を取り、ACT(アクト)と呼ばれます。
基本的なACTの概念は、嫌な感情や思考も全て受け入れ(アクセプタンス)し、より良い人生を歩むために価値に導かれた行動へ(コミットメント)変えていくという考え方を元としています。
闘争・逃走反応
人は嫌な感情(不安や緊張など)に巻き込まれると、2種類の行動に出る事が多々あります。それが “Fight or Flight” (闘争か逃走か)です。
この反応を例えると、不安感と戦おうとする場合、ネガティブな感情を否定し、無理に不安を落ち着けようとする事となります。不安感は自然と湧き上がってくるもののため、押し付けようと試みても多くの場合、消えて無くなることはありません。
逃走の場合、不安や緊張からは目を逸らし、何か簡単に気を紛らわすものに依存しがちになります。この反応はアルコールやデジタル機器などへの依存を導きます。
対してACTの場合は、違ったメンタルコントロールのアプローチを取ります。ネガティブな感情を否定も避けもせず、その感情を認識し、あるがままに受け入れる事によって有効的な行動へと繋げる事を可能にします。
メンタルと正面から対峙したり逃げたりすることを止め、メンタルの動向に左右されることなく、柔軟に対応していく感覚で「心理的柔軟性」を養います。