止まらぬサウジの“スター爆買い”を批判して処分に 国内若手選手の主張が物議「この状態を国民はどう思うんだ?」
C・ロナウド(左)やネイマール(右)といった大スターが相次いで参戦しているサウジアラビア・サッカー界。その現状を嘆く選手もいる。(C)Getty Images
サウジアラビア・サッカー界は、ここ数年の移籍市場に小さくない影響を与えている。
昨年12月にサウジアラビア・リーグ1部の名門アル・ナスルが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドと2年2億ドル(約280億円)というエポックメーキングな契約を締結。これを皮切りに次々と、欧州サッカー界のスターたちとの大型契約を締結させ続けているのだ。
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今夏も勢いは止まらない。フランス代表のカリム・ベンゼマとエヌゴロ・カンテ、ファビーニョがアル・イテハドと契約。さらに現地8月15日にはアル・ヒラルがパリ・サンジェルマンに所属していたブラジル代表FWのネイマールと2年3億5000万ユーロ(約555億7000万円)の超大型契約(広告料などを含む)を締結。世界を騒然とさせた。
そのほかにもサディオ・マネやロベルト・フィルミーノ、リヤド・マフレズなどサウジアラビアにやってくる選手たちは枚挙に暇がない。しかし、この“革命”と言っても過言ではない大補強の数々には一部で批判の声も噴出している。
ルール上は何も問題はない。だが、国外の大物選手を獲得しているクラブの大半は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が関与する政府系ファンドの保有するアル・イテハド、アル・ナスル、アル・ヒラル、アル・アハリに集中。さらにイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンを引き抜いたアル・イテファクもスポーツ省が保有するクラブという背景がある。