巨人はドラフト抽選10連敗、阪神は甲子園のスター集めに成功、ソフトBは作戦失敗?2019年ドラフト総括
◆ソフトバンク(5人+育成7人)
王貞治会長が『作戦失敗』を認めた。前日まで1位には投手指名をにおわせていたが、フタを開けてみれば東邦・石川。
「みんな(報道陣)をだましてまで、と思ったが。思い通りにいかなかったね」と残念がった。
抽選の際、クジの入った封筒を工藤監督が落とすハプニングで、ツキも落ちたか!?
◆日本ハム(7人+育成3人)
早くから1位指名を公表してきた佐々木のクジ引きを川村球団社長が外し『選手交代』。これまで5戦全敗中の栗山監督が、オリックスと競合したJFE西日本・河野を引き当て「験かつぎという験かつぎをやってきた」と喜びをかみしめた。
◆楽天(7人+育成4人)
『隠し玉』として育成3位で米ハワイ大・山崎真彰内野手を指名。石井GMと同じ東京学館浦安高出身で、東京国際大からハワイ大へ編入。
昨年6月のMLBドラフトの指名候補にも挙がっていた逸材で、異色の「逆輸入野手」として注目を集めそうだ。
◆阪神(6人+育成2人)
甲子園スターの指名を連発した。
奥川には縁がなかったが、外れ1位で創志学園・西。2位には昨夏優勝した履正社の大砲・井上。続いて横浜・及川、東海大相模・遠藤、中京大学院大中京・藤田と、高校野球ファンにはなじみの深い名前ばかり。
社会人や即戦力にこだわる近年のドラフト戦略から、大胆に方針転換した。
◆巨人(6人+育成2人)
とにかくクジ運が悪い。奥川、宮川を続けて外した原監督のドラフト抽選成績は1勝10敗(1勝は日本ハムに移籍して活躍中の大田泰示)。チームも11年に再抽選の松本竜也(英明)を当ててから10連敗と、12球団でもっとも当たりから遠ざかっている。3球団以上の競合は13連敗。
◆オリックス(5人+育成8人)
こちらも運がない。
西村監督が石川、河野を外して2連敗。3球団以上の競合はこれまで19度あるが、当てたのは97年川口知哉(平安=4球団)の1度しかない。今回は12球団最多となる育成8選手を指名し、分母を増やして競争で底上げしようという意図がうかがえる。
「指名公表」がトレンド?
目立ったのは、近年のトレンドである「指名公表」が成功したこと。
ドラフト前日までに1位選手を公表した6球団のうち、ロッテが佐々木、ヤクルトが奥川、中日が石川と、それぞれ意中の相手を引き当てた。
指名を公表することで他球団をけん制し、競合を減らす狙いがあるが、広島は森下の単独指名に成功し、戦略が見事にハマったといえるだろう。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]