【現役引退】イチローに救われた東京五輪ーーレジェンドの凄みをソフト史上最高の打者・山田恵里と鉄平が熱弁!【独占取材/その2】
ーー山田選手は「女イチロー」と呼ばれていました。
山田 私なんておこがましいです。ただ、色々参考にさせていただいていたので、すごく光栄な気持ちもあります。打ち方もそうなんですけど、やっぱり考え方が独特というか。イチローさんの名言で「プレッシャーは醍醐味だ」というのがあったんです。それを北京オリンピックの時に見て、その場に立てることを幸せに感じてやるべきなんだと気づかされました。東京オリンピックの時も、イチローさんに救われています。イチローさんは2009年のWBCの時に予選ですごく不調だったんですけど、決勝の韓国戦でセンター前に決勝タイムリーを打った。私も東京オリンピックの序盤は調子が悪くて苦しんだので、それを見て「自分も明日から大丈夫かも」と勇気をもらいました。次の日がカナダ戦だったんですが、寝れなくて夜中の3時か4時ぐらいに見たんです。そこからすごく調子を取り戻せました。
ーー鉄平さんがイチロー氏の言葉で印象に残っているものは?
鉄平 95年か96年ぐらいだったかな。イチローさんの本がどんどん出版されてきた頃に、イチローさんの生い立ちだったりとか、小さい頃にどれぐらい練習してたとかって書かれていた本があったので参考にしていました。あとは、イチローさんが4000本安打を打った時の会見で「4000本もヒットを打ったけど、自分はその裏にある8000回の凡打にちゃんと向き合ってきたことが誇りだ」みたいなコメントを残してるんですね。その言葉はすごいなと思いました。僕はもう引退してましたけど、頭に残りましたね。
ーー山田選手は”凡打”をどう捉えますか?
山田 打てなかった原因は必ずあるので追及はするんですけど、次の日も試合がある時は、絶対に悪い映像は見ないです。悪いイメージは持ちたくないので。打てなかった事実には目を向けますけど、それを引きずらずに、良いイメージを持つようにしています。
【その3】に続く(10月4日に公開)
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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